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ありがとう。そしてさようなら ページ12
桜から偶然にも魂が抜けてしまい、人間になったこと。
人間の姿でいるのが嫌だったこと。
生きる理由を得ないと戻れない、と知ったこと。
しかし、裏切られ続け、戻れないと悟ったこと。
そのとき、俺と出会ったことーーーーーー
Aのの身体が妙に軽かったり、春以外の季節で見かけなかった意味が、ようやくわかった。
「シュウ、私、もうそろそろみたい。」
嫌だ、消えるなよ
声が出ない、伝えられない
「シュウの苦しいの、持ってってあげるね」
嫌だ、嫌だ
「一緒に戦えて、嬉しかった。ありがとう。
嫌だ嫌だ、嫌だ
「・・・・・・・・さようなら」
嫌だーーーーーー
桜吹雪に拐われるように、Aは消えた
俺と、大粒の涙を残してーーーーーー
ブツンーーーーーー
糸が無理やり切られたかのように、シュウは崩れ落ちた。
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作者名:茉藺 | 作成日時:2018年8月28日 13時