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「大丈夫？」
「あぁ…でもちょっと、無理しすぎたっぽい」
直ちに平助の部屋が用意された。彼以外の隊士たちは、皆歩くのも辛そうだった。そのくらい、深刻な戦いに巻き込まれたのかもしれない
平助がトシに報告を終えた後、心配だった私は彼の部屋に足を運んだ
「力を使いすぎたってことだよね」
「まぁ、そういう事だな」
さっきから、平助の様子がおかしい気がする。額には汗がにじみ出ていた
この光景は少し前にも見た。_____トシの…発作の時
「平助、苦しいの？隠さなくていいんだよ？」
「…は？何言ってん、だよ」
ハハッと軽く笑い飛ばす平助の呼吸がおかしくなっていく
「なんだ…？これ」
もしかして平助は、この発作が初めてなのかもしれない。
トシはあの時、この後何が起こるか分かっていて私に「出て行け」と言ったんだ。だからトシはあれが初めてじゃない
「ぐっ！」
胸のあたりを押さえて、ビグッと体を大きく揺らす平助。その後彼はそのまま地面に向けて縮こまっていく
そんな平助を支えるように私は寄り添った
「平助ッ！」
「くそ、羅刹って…こんな感じなのか」
平助は真剣な目で、笑っていた。彼の目の奥がギラリと光った
「俺…力を使う度に嫌な予感はしてたんだ…」
「どういうこと？」
「でも、Aの顔見たいって…。勝たなきゃ、ダメだ、ったんだ…っ！」
私の質問に答える余裕もなく、彼は言葉を続けた。
「…でも、まだ死にたくねぇ…よ」
彼の生きたいという純粋な思いと、人間の弱さが、その言葉には込められていた
彼の声はかすれていて、聞いていた私は切なくなる
「平助」
縮こまったままの彼を、起き上がらせて肩を支える
「…血を飲んで」
その言葉を聞くと、平助はハッと私を見た。眉は切なそうに苦しそうに歪んでいて、瞳は彼の意思のようにゆらゆらと揺れていた
「何、言って」
「…ッ！」
刀は平助を支えていて抜けなかった。だから、自分の歯で自分の腕を切る。
「ほら、血」
刀で切るよりも、鈍い痛みが走る。
私と私の腕を交互に見て、血を早く飲もうとしない平助に苛立ちを覚えた
早くしないと、早く
平助、早く飲んで
「早くっ…！飲んでよ！！怒るよ！？」
あなたの苦しみを和らがせることが出来るのなら何だってするから
ただ、腕から血が流れただけ
敵に切られて流れる血より、よっぽど綺麗でしょう？
「もう、怒ってんじゃねーかよ…」
平助はへへっと笑い、私の腕に手を伸ばした
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青椿(プロフ) - 全部、読ませていただきました！更新、頑張ってください！そして、ちょっとでいいので文才を分けてください…。（笑） (2017年7月8日 23時) (
レス) id: 3c821da097 (このIDを非表示/違反報告)
めいさい - この作品大好きです！うるっときました！そしてギャグがすごくおもしろいです(*≧∀≦*)頑張ってください。 (2016年12月16日 21時) (レス) id: 3c799ac5d2 (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - ヘムヘムさん» 更新停止気味で申し訳ない気持ちでいっぱいです…。ありがとうございます！とても励みになりました！ (2016年10月10日 16時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
ヘムヘム - この作品,全部読みました！とても面白いです！惹きつけられました！！これからも,頑張ってください！ファンとして応援してます！！！！ (2016年10月10日 13時) (レス) id: 678d5df645 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドラごん | 作成日時：2016年7月12日 21時
