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「平助…死ぬな」
平助の手を握る。
すっかり冷たくなっていた
「…A…血ぃ…出てるぞ…早く…手当て…」
「いんだよこんなの！自分の心配してよッ…今助けるから」
私は薄く笑っている平助を見て、感情が溢れる。
なんで、笑ってるんだよ。
そんな…今にも消えそうな顔しないでよ。
次会う時は二人で団子食べれるといいなって、…約束したじゃん
その約束とは程遠い再開。
きっと、そう、最悪な再開。
敵同士の立場に置かれ、さらにはお互いに死の瀬戸際に立ち、お互いの今にも死んでしまいそうな姿を見ている
そんな残酷な運命とやらが悔しくて、涙も、どこからか溢れてきた。
顔についた返り血が、私の涙で平助の頬に落ちていった
「A…っ」
「平助、死なないで…助ける、から」
使い物にならない左手も、右手も平助の手を握った。彼の手はすっかり冷たくて、私の手は、震えていた
助けるから、と平助に何度も言った
「…大丈夫。すぐ良くなるからっ…大丈夫…」
それはまるで、自分にも言い聞かせているようだった。
冷たい手で冷たい手を握り、集中力を高める
「…私の力、あげるからね…っ」
そう呟くと、私は長ったらしい呪文を頭の中で唱えた_____
この術は、私が何もかも失った後に、必死で覚えたもの。
私はかつて、春彦も、故郷の狐たちも、寺の子供たちも、要も、全部失った。
『もう、大切なものを失いたくない』その一心で覚えた術
何でもいいから、とにかく
平助を助けたかった
もう、大切な人を失うなんて嫌だ
私は、自分で守るって決めたんだ
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ドラごん(プロフ) - にわかさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2016年7月12日 21時) (
レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
にわか - 更新頑張って下さい応援してます！ (2016年7月12日 21時) (レス) id: 273458644d (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 睦月 雪さん» そう言っていただけて、とても嬉しいです！最近本当に忙しく疲れてしまって全く更新ができていませんでした…。一気に更新が来ると思うのでもう少々お待ちを！本当にコメント嬉しかったです。ありがとうございました (2016年5月25日 0時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
睦月 雪(プロフ) - すごく好みの作品です！読んでいて飽きないし楽しいです。更新がんばってください！楽しみにしてます！ (2016年5月24日 23時) (レス) id: 3701746fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 燐ﾀﾛさん» ありがとうございます！！頑張りますねっ！！ (2016年2月16日 22時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドラごん | 作成日時：2016年1月16日 11時
