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「おい…」
ゆらり、ゆらりと足を運ぶ
「…その子らに…なにを…」
平助になにをした？
大好きな平助が、倒れてるじゃないか
大好きな彼らに群がって、
「なに…するつもりだよ…？」
手で刀をグッと握り直すと、その手の周りの空気が渦巻いた。
血がまだあふれ続ける左肩のことなんて、もう気にもならなかった。
痛みの感情よりも憎しみが私を支配していた
ドクドク…と、全身に回る血を感じる
…_____リン_____…
また、鈴の音。
「殺せ」
目が熱い
「殺せ…」
感情に、ただ身を任せた
もう私の体力はあまり残っていないはずなのに、なぜか身体が軽かった。それに加え傷が痛むはずなのに痛くない。
人を殺すのは辛いはずなのに、少し快感を感じた
斬って、斬って、斬って
こんな自分を、もう一人の自分がどこかで見ていた。
とても心配そうに、こんな自分を見て、悲しそうに。
_____ザグッ
気が付けば、
「あぁぁあ…ッ！」
最後の、一人だった
もう私に立ちはだかる奴はいなかった
もう、敵はいなかった
目を閉じると、さっきまでの興奮がスッと静まり返っていく。目の熱が引いていく
そして目を開き足元を見ると、血だらけの足と着物と手がある
振り返ると、咳き込みながら血を吐く平助と、私を見て少し怯えているような千鶴ちゃん
「平助」
_____カランカラン…
刀をその場に捨てた。いや、持っている力もなかったのかもしれない。
ヨロヨロと、平助と千鶴ちゃんに足を進めていく。身体が石のように重い
平助、ともう一度名前を呼び、彼と千鶴ちゃんの元に倒れ込むように座った
「…A…っ？」
久しぶりに見た平助の顔は、苦しそうに歪んでいて
_____『A！』
そんな、いつしか元気に私の名前を呼んだ平助とはかけ離れた姿に涙が思わず溢れてしまう
「平助っ…」
すると千鶴ちゃんが、私と平助は親しい仲だと判断したのか、自分で支えていた彼を私に預けてくれた
雪村「お願いします」
「…ありがとう」
千鶴ちゃんに微笑みながら小さくお礼を言うと彼女は立ち上がり、その場から離れた
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ドラごん(プロフ) - にわかさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2016年7月12日 21時) (
レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
にわか - 更新頑張って下さい応援してます！ (2016年7月12日 21時) (レス) id: 273458644d (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 睦月 雪さん» そう言っていただけて、とても嬉しいです！最近本当に忙しく疲れてしまって全く更新ができていませんでした…。一気に更新が来ると思うのでもう少々お待ちを！本当にコメント嬉しかったです。ありがとうございました (2016年5月25日 0時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
睦月 雪(プロフ) - すごく好みの作品です！読んでいて飽きないし楽しいです。更新がんばってください！楽しみにしてます！ (2016年5月24日 23時) (レス) id: 3701746fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 燐ﾀﾛさん» ありがとうございます！！頑張りますねっ！！ (2016年2月16日 22時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドラごん | 作成日時：2016年1月16日 11時
