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「…A…」
左之は、優しく微笑んで腕を広げた。その仕草に、吸い込まれるように引き寄せられた私は、いつの間にか彼の胸の中にいた
「…ちっせぇなァ」
ぎゅっ、と優しく包み込まれる。
温かくて、人に抱きしめられるとこんなに安心するんだ。と思った
「…うるさいよ」
左之の胸をポン、と叩く。彼はふっと笑った。その息が髪にかかる
「悪りぃ悪りぃ」
行かないで、と思う辛い気持ちがフワッと包み込まれて溶けていくのを感じた
行かないで欲しい思いは確かに変わらない。でも、それ以上に、何か別の感情が生まれていた。言葉に表せられない、温かい気持ち
「左之」
「…ん？」
「…何でもない」
彼の大きな胸に顔を押し付ける。そのまま頭でぐりぐりすると、左之はくすぐったそうにやめろよ、と笑った。
それだけで安心するのは何でだろう
「…A」
「ん」
顔を上げる。優しい笑顔の彼がそこにいた
「また、会おうな」
髪を撫でられる。気持ちよかった
「うん。絶対ね」
ニッと笑う。今度は下手くそとかじゃなくて、自然に出てきた笑みだった
太陽が、もうすぐ沈む
__________
左之と新八が抜けてしまったショックもあり、近藤さんは悲しそうな表情を見せる事が多かった
でも新選組の大将としての態度は、いつでも堂々としていた。自らの悲しみを隠すかのように
そんな私たちは今、流山の陣屋に潜伏している
「近藤さん、お茶です。少し休んでください」
「あぁAくん。すまんね、ありがとう」
部下を気遣う笑顔が素敵な近藤さん。こんな近藤さんの一面に、彼らはついて行こうと思ったのだろう。
でもきっと、それだけじゃない
「近藤さん、無理しちゃダメですよ？みんな心配してるんですから」
「ははっ、君には全てお見通しだね」
本を閉じた近藤さん。彼の横に入れたばかりのお茶を渡す。彼はそれを静かにすすり、コトンと湯呑みを置いた
「…君は頑張っているよ」
「え？」
どこか遠くを眺めながら彼は言った
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ドラごん(プロフ) - にわかさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2016年7月12日 21時) (
レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
にわか - 更新頑張って下さい応援してます！ (2016年7月12日 21時) (レス) id: 273458644d (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 睦月 雪さん» そう言っていただけて、とても嬉しいです！最近本当に忙しく疲れてしまって全く更新ができていませんでした…。一気に更新が来ると思うのでもう少々お待ちを！本当にコメント嬉しかったです。ありがとうございました (2016年5月25日 0時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
睦月 雪(プロフ) - すごく好みの作品です！読んでいて飽きないし楽しいです。更新がんばってください！楽しみにしてます！ (2016年5月24日 23時) (レス) id: 3701746fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 燐ﾀﾛさん» ありがとうございます！！頑張りますねっ！！ (2016年2月16日 22時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドラごん | 作成日時：2016年1月16日 11時
