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原田side
「Aっ！！」
肩から血が溢れ出ているAは、足も引きずっていた。
普通のヤツなら倒れてもおかしくない程の重症なのに、平助と千鶴の方へ一歩一歩踏みしめ進んでいた
「おい！A！」
いくら名前を呼んでも、彼女には届いていなかった。
手を伸ばしても、届かなくて、切なくて、このまま彼女が何処か遠いところに行ってしまうような感覚に陥る。
でも彼女の瞳はいつもの紫水晶のようなものではなく、その暗闇を照らし、遠くの俺にも届くような、狂気に満ち溢れた黄金色に輝いていた。
そこからは、誰もが目を疑う光景が起きていた。
狂い、何かに取り憑かれたように、剣を振りかざすA
目が冷たくて、血を浴びて。
でも、美しかった。
Aは、すべての敵を切り倒したあと、殺意に狂ったなにかが抜けたかのように刀をその場に落とした
_____カランカラン
その刀の落ちる乾いた音に、俺や新八はハッとする
足の金縛りが解けたように、気づいたら平助に駆け寄っていた。
俺たちはAと平助の一歩後ろでそれを見ている千鶴と並んだ
「何だこりゃあ…」
隣の新八が息を飲み、呟いたのがわかった。目の前では、目を疑うようなことが起こっていた
「なんだあの光」
Aから浮き出る光
その光は、二人が手を握っているまさにその手から手へ
そう、Aから平助へと流れているような
まるで、Aが平助に何かを注ぎ込んでいるような
その光景にしばらく目を奪われていた俺たちだったが、Aのうめき声がそれを解いた
「…くっ…へい…す…け…」
急にガクンと力が抜けるA
涙を流しながら、枯れたような声で平助の名を呼ぶA
彼女は苦しそうに眉間をゆがめていた。息をするのさえ苦しそうに、肩を上下に動かしている
「おいっ________」
『A、やめろ』
そう言おうとした
足を一歩、踏み出していた
Aは
平助の手を握ったまま、
横に傾いていく
やけに、一瞬一瞬が遅く感じた
__________バサッ
「へいすけ……生きて」
彼女が呟いたような気がした
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ドラごん(プロフ) - にわかさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2016年7月12日 21時) (
レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
にわか - 更新頑張って下さい応援してます！ (2016年7月12日 21時) (レス) id: 273458644d (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 睦月 雪さん» そう言っていただけて、とても嬉しいです！最近本当に忙しく疲れてしまって全く更新ができていませんでした…。一気に更新が来ると思うのでもう少々お待ちを！本当にコメント嬉しかったです。ありがとうございました (2016年5月25日 0時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
睦月 雪(プロフ) - すごく好みの作品です！読んでいて飽きないし楽しいです。更新がんばってください！楽しみにしてます！ (2016年5月24日 23時) (レス) id: 3701746fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 燐ﾀﾛさん» ありがとうございます！！頑張りますねっ！！ (2016年2月16日 22時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドラごん | 作成日時：2016年1月16日 11時
