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Aは翌朝に目を覚ました。クィディッチのグリフィンドール対ハッフルパフ戦の日である。
医務室を訪れたのはロン1人だった。
「何か、覚えてることは？」
「…ごめんなさい、何も覚えてないわ。談話室に行ったことしか覚えていないの」
Aは、気を失うまでの記憶がすっかり抜けていた。
きっと、気を失った衝撃で記憶が飛んだか、犯人によって記憶を消されたのだろう。
「でも、きっと犯人はグリフィンドールの誰かよね」
「うん、僕もそう思う。まあ、談話室にはグリフィンドール生か先生しか入れないからね」
「ええ。それに…私が倒れていた時、杖はローブに入ったままだったんでしょう？ということは、相手は杖を向けることのない相手だわ」
Aの言葉に、ロンは頷く。
僕だったら杖の所在なんて考えもしないなあ、とAの冷静さに感心していた。
「私に当てられたのが失神呪文や忘却呪文だったら、犯人は上級生かしら？…ああ、でももし
「操られていた？一体誰に？」
「秘密の部屋の怪物、真の継承者、または…リドルに」
「リドル？リドルって日記の？」
「ええ、想像だけれどね。例えば…50年前に部屋を開けたのがリドルで、ハグリッドに罪を着せて自分の意思を後世に残すためにあの日記を残した。そして、その日記を何者かが、誰か──グリフィンドールの誰かに渡してリドルに操らせ、再度部屋を開かせた…とか」
Aの推理に、ロンは分かったような分かっていないような顔をし、とりあえず頷く。
大抵、難しいことを考えるのはAとハーマイオニー、時々ハリーだった。
論理的に考えるよりも、直感的に動く方が得意なロンには、推理は苦手なのだ。
「…ねえ、ハーマイオニーは？」
「ああ、ハーマイオニーなら図書室だよ。朝、“調べなきゃ！”って飛び出してった」
ロンはハーマイオニーのモノマネのつもりだろうか、声色を変えて言う。
しかし、Aは笑うことなく、顔を青くした。
「まさか、1人で？」
「今日は試合だぞ？誰が朝から図書室に行くんだ、ハーマイオニーぐらいしか…って、おい、A！どこ行くんだよ、もうすぐ試合だぞ！」
Aは「すぐ戻るわ！」と医務室を飛び出していく。
「いっつもそう言って戻らないじゃないか！」というロンの声は、届かなかった。
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あんず(プロフ) - 髪の毛つくほど近づいたんかと思ったら発狂もんでした。素晴らしい作品をありがとう神よ。髪飾り、ヘアオイルとかマルフォイがプレゼントしてくれたらうれしいですね…(白目) (2021年4月19日 22時) (
レス) id: 6e2fd367e1 (このIDを非表示/違反報告)
わらび - 本当にハリーポッターの世界にいるような気分になれて、読んでいてドキドキが止まらないです…！！私はいつまでも待っているので、作者様のペースでお話を進めてください！楽しみにしています♪ (2021年4月4日 23時) (レス) id: 1ed07fed42 (このIDを非表示/違反報告)
Kitty(プロフ) - 設定や主人公の価値観が好きです。面白いです！続きも楽しみです！ (2021年3月25日 20時) (レス) id: 9cd6021468 (このIDを非表示/違反報告)
ycamelliayhighf(プロフ) - すごく面白かったです！！続きを楽しみにしています！！ (2021年1月16日 18時) (レス) id: f576afea94 (このIDを非表示/違反報告)
ひなげし(プロフ) - 久しぶりに夢小説が読みたくなり占ツクに戻ってきて最初に読んだ作品でした。とても心理描写が繊細で読んでいてとても胸がときめきました。更新頑張ってください、応援しています。長文でのコメント失礼いたしました。 (2020年12月17日 23時) (レス) id: 99c881a30b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：深海
| 作成日時：2020年11月21日 18時
