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「正直に言うわ。私、ハーマイオニーを傷つけた貴方を最低だと思ったの」
ドラコは黙ったままだ。
正直に言うわ、とは言いつつも、正直すぎたかもしれない。Aは、昔から、オブラートに包むのは少し苦手だった。
「…でも、それは私も同じだったわ。私も私の言葉で貴方を傷つけた。本当にごめんなさい」
「！」
ドラコは俯いていた顔を上げた。目を見開いて、口は少しだけ開かれている。
「私、クィディッチはあまり詳しくないのだけれど…とても、上手だったわ」
「…やめてくれ。慰めなんていらない」
「慰めなんかじゃない。本心よ。
ハーマイオニーやグリフィンドールの人は、貴方は才能ではなくお金で選ばれた、なんて言ったかもしれないけれど、私はそうは思わないわ」
ずっと、Aはハーマイオニーとふたりきりで 話すのを躊躇っていた。
"穢れた血"と呼ばれた彼女に何も言えなかった自分が嫌だったのも理由の一つだったけれど、それだけじゃなかった。
彼女がドラコに、スリザリンのクィディッチ選手はお金で選ばれた、と言ったことが、どうしても気に入らなかったのだと、Aはやっと気づいた。
勿論、ニンバス2001をチーム全員にプレゼントしただとか、確かにお金で選ばれたようにも見える。
でも、彼だって、彼だってとても上手なのに…。
「ねえ、覚えてる？初めての飛行訓練の授業。一発で箒を呼び寄せられたの、何人だったと思って？」
「君も、呼び寄せられたじゃないか」
「私は要領が良いだけよ。箒は…あまり得意じゃなかったわ。貴方みたいに、滑らかに飛べないもの」
運動は苦手だわ、とAが恥ずかしそうに伝えれば、ドラコは少しだけ口角を上げた。
「まさか、博識多才のオルティスにも苦手な教科があったとはな」
どうやらいつもの調子に少しずつ戻っているらしい。彼は、意地悪そうに言った。
Aがむすっと不貞腐れたように唇を尖らせれば、珍しく、「ははっ！」と口を大きく開けて笑う彼。釣られて、なんだかAまで笑顔になってしまう。
特に意味もないのに、何故か2人で笑い合うこの時間が楽しくて、彼ともっと2人で過ごせる時間があれば良いのに、とか、彼と同じ寮だったら、なんて思ってみたりして。
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あんず(プロフ) - 髪の毛つくほど近づいたんかと思ったら発狂もんでした。素晴らしい作品をありがとう神よ。髪飾り、ヘアオイルとかマルフォイがプレゼントしてくれたらうれしいですね…(白目) (2021年4月19日 22時) (
レス) id: 6e2fd367e1 (このIDを非表示/違反報告)
わらび - 本当にハリーポッターの世界にいるような気分になれて、読んでいてドキドキが止まらないです…！！私はいつまでも待っているので、作者様のペースでお話を進めてください！楽しみにしています♪ (2021年4月4日 23時) (レス) id: 1ed07fed42 (このIDを非表示/違反報告)
Kitty(プロフ) - 設定や主人公の価値観が好きです。面白いです！続きも楽しみです！ (2021年3月25日 20時) (レス) id: 9cd6021468 (このIDを非表示/違反報告)
ycamelliayhighf(プロフ) - すごく面白かったです！！続きを楽しみにしています！！ (2021年1月16日 18時) (レス) id: f576afea94 (このIDを非表示/違反報告)
ひなげし(プロフ) - 久しぶりに夢小説が読みたくなり占ツクに戻ってきて最初に読んだ作品でした。とても心理描写が繊細で読んでいてとても胸がときめきました。更新頑張ってください、応援しています。長文でのコメント失礼いたしました。 (2020年12月17日 23時) (レス) id: 99c881a30b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：深海
| 作成日時：2020年11月21日 18時
