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「…おとうさん」
そう呼ぶと、その人は顔をしかめた。「学校ではそう呼ぶな」と釘を刺していたからである。
光が射し込む真っ白な医務室に、真っ黒なローブは驚くほどに似合わなかった。
───セブルス・スネイプ教授。ホグワーツ魔法魔術学校の魔法薬学教授であり、Aの
…遡ること12月。
「君の、父親は…私だ」
静かにそう答えたスネイプに、Aは驚きを隠せずにいた。
スネイプ先生が？私の父親？
フクロウのように目を丸くし、先生…父親を見つめる。
「嘘、でしょう…？」
「本当じゃよ、A。スネイプ先生は、君の父親じゃ」
スネイプの代わりに、ダンブルドアが答える。
母エリカとは結婚しないまま死別してしまったので、戸籍上は赤の他人らしい。
しかし、血は、Aに流れる血は、しっかりと繋がっている。スネイプと同じ、彼女の黒い瞳がそれを物語っていた。
「スネイプ先生」
随分と舌が回るようになってきた。今度はきちんと呼ぶと、スネイプは杖を一振り、椅子をベッド脇に引き寄せ、腰を下ろした。
「先生は自分を、お母さんを利用した酷い男だっておっしゃいました。…何があったかは存じ上げません。だから、私がそれを肯定したり否定したりすることは出来ませんが、これだけは言えます。」
スネイプの目───自分と同じ、黒い瞳を見つめ、Aはしっかりと言う。
「貴方は私の父親だ」
スネイプは、驚いたように、僅かに眉を上げた。
「父親と呼ばれる資格もない。先生はそうおっしゃいましたが、貴方は確かに私の父親です。戸籍上は違くとも、血は繋がっている…そうでしょう？」
スネイプは、Aの目を見たがらない。自分と同じ、真っ黒な目を。
彼にとって、自分の目は嫌なものかもしれないが、Aにとっては「自分はこの人の娘だ」と確信させてくれる、お気に入りの瞳だ。
「…だから、今すぐにとは言いません、いつか教えてくださいますか？貴方のこと、お母さんのこと」
スネイプは、暫く黙った後、静かに口を開いた。
「…A」
「…！なぁに、お父さん」
「いつかその時が来るまで…待っていてくれ」
「ええ、勿論。いつまでも」
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エマ - ただただ大好きです！ドラコ推しだからほんとに好きなんですけど、変にくっつけようとせずにいい距離感からじわじわ来る感じが大好きです。 (2022年3月22日 17時) (
レス) @page46 id: 6cc22acf6a (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - フルカワさん» こんにちは、コメントありがとうございます。夢主の目は黒になります。緑は変更し忘れです、申し訳ございません。これからも本作をお楽しみいただけますと幸いです。 (2021年6月12日 16時) (レス) id: 0f597031c7 (このIDを非表示/違反報告)
フルカワ - めちゃくちゃ好きです！！！質問なんですけど、夢主ちゃんの瞳の色って黒なんですか？緑なんですか？緑とも書いてある場面があったので！！！！ (2021年6月12日 14時) (レス) id: 08ebd560d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：深海
| 作成日時：2020年5月22日 20時
