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俺は不思議そうに小首をかしげる。
緑谷は言葉を探すようにして慌てているが……
『個性が今になって出たとか？』
「ぇ、それは……えっと、」
冷や汗、行き場なく彷徨う手、泳ぐ目。
完全に慌てている。
まるで＿＿＿＿言い訳を探すみたいに。
(緑谷絶対嘘つけない性格だろ…こりゃ"何か"あるな)
ま、それを知ろうが知らなかろうが……生徒を支える教師として俺がするべき事は一つだ。
『バーカ、詮索はしねーよ。何かあんだろうけど空気の読めるA先生が他言しないでおいてやる』
「へっ！？あっ、ぇ……！」
なんで気付かれたのか、という表情をしてから慌てた様な素振りを見せて。
『……ま、けどもうちょい隠し事は上手くなった方がいいな？ん？』
「っ、は、はひ……」
可愛らしい緑谷に意地悪したくなって、意地悪く笑い彼の頭を軽くコツンッ、と小突いた。
すると彼はかぁぁっ、と頬を真っ赤にして。俺に小突かれた額を抑えて「アドラに小突いてもらった…」と呟き…
「っじゃない！その…有難う御座います！！」
『おー』
バッ！！と頭を下げてお礼を言ってきた。
挙動から感情が滲み出るような緑谷に笑ってしまう。
手をひらひらと振ると、彼はぎこちない手つきながらも小さく振り返してきた。そして50m走の準備をしにタッ、と駆けていく。
…………………。
…………。
……あー、
『生徒ってかわいー。俺教師になって良かったな』
ぽつり、と一人でつぶやく。上手くやって行けるか心配だったが…これなら大丈夫そうだ。
「それは結構」
『うわ！？』
頬を緩ませれば急に横から独り言に答える様にして発される低い声。
反射的に驚いてそちらを見ると、そこには消太さんが立っていた。怖。
『ちょ、気配消して隣立たないでくれません？怖いんすけど』
「気づかないお前が悪い。
………それと、忠告しておくが」
『はい？』
消太さんは少し顔を伏せ気味に言う。
「……生徒にあまり肩入れするなよ、弟の轟でもな。贔屓だと疑う周りからの目は厳しい………まあお前がする心配はしていないが、念の為だ」
…………えっ、
『嫉妬という事で宜しくて？』
「宜しくない。忠告だっつってんだろ」
大丈夫大丈夫、生徒もだけど先輩も可愛いから。
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千春(プロフ) - いや結局完結するんかーい (4月20日 9時) (
レス) id: 8c8b46ff0f (このIDを非表示/違反報告)
うえ - うへぇ..男主依存大好きなんです..呪術のやつも見てきます..！！ (2月4日 17時) (レス) @page31 id: 9aa429e4c8 (このIDを非表示/違反報告)
比嘉槐 - ヒロアカの夢小説初めて読ませて頂きましたがとっても面白かったです！すっごい好きです！見始めたばかりですが、ハマりそうです…更新お待ちしてます！頑張ってください！！ (12月8日 21時) (レス) @page49 id: 0ffcd0578b (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - 更新、待っていますよ (11月9日 16時) (レス) @page49 id: c32d85ee09 (このIDを非表示/違反報告)
オタク - 神作品を見つけちゃったなぁ...！って１人でワクワク気分を楽しんでました！文才あり過ぎて本当に...現代の太宰治ですか？？ ずっと応援してます！ (11月9日 0時) (レス) @page49 id: 625a6655ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：実珠
| 作成日時：2021年11月28日 21時
