第274話 NOside ページ24
それ以上、何を望む
それ以上何がいるってんだ
楓乃音はそういった
そして銀時と楓乃音は隣合って立つと
銀時は口を開いた
銀時「
潔く綺麗に死んでくなんてことより
小汚くても
生きてくことの方が
よっぽど上等だ」
何故こんなにも
彼らの言葉に安心することが出来るのだろうか
何故こんなにも
彼らのことを信じたいと思ってしまうのだろうか
…なぜ、こんなにも
失いたくないと思ってしまうのだろうか
月詠は1人そんなことを思っていた
地雷亜「お前たちが…荷を負うと？
月詠の荷をお前達が共に担うと
…ククッ…
分からんのか
月詠にとっての荷は
お前達以外何者でもない
お前達が居なければ
月詠はこんなに苦しむことは無かった
お前達がいなければ月詠は
こんなに醜くなることは無かった
全ては貴様らが消えれば住むことだぁぁ！！」
地から飛び上がった地雷亜は
上空から大量のクナイを銀時と楓乃音の周りに降らせた
バサッと上着を脱ぐと地雷亜は
“月詠”と口を開く
地雷亜「腹が空いただろう
今特上の餌を用意してやる
月を追い巣に迷い込んだ
この哀れな虫けら共をな」
月詠「楓乃…音…銀…時」
その時銀時から放たれた殺気は
月詠が彼から感じたことの無い程の殺気だった
それだけでも理解出来る
キレている、と
銀時「…てめぇがどこで誰を裏切ろうがかまやしねぇ
将軍だろうがどこぞの主君だろうが
どうぞ好きにやりゃいい
だが
てめえ…弟子裏切ったな
ガキん頃からてめーを信じてた
ずっとてめぇ追いかけてた
てめえ…喰いもんにしたな」
それは遥か遠い昔の記憶
まだ銀時が幼き頃のものだ
師と呼べる存在がいた時の頃を
密かに思い出していた
たくさんの死体の中で
ただ1人銀色の彼はその死体の上に
おむすびを片手に刀を抱きしめる形で座っていた
そんな彼の頭に優しくポンと載せる優しげな影
だからこそ分かっていた
「そんなもん師とは呼ばねぇ｣
どんな存在が師と呼べる存在なのか
「そんなもん師弟とは呼ばねぇ｣
どんな関係を師弟と呼ぶのか
「…消えろ｣
…だからこそ彼は許せなかった
銀時「
さっさと消えろってんだ腐れ外道」
月詠を利用した
師と名乗る地雷亜の事が許せなかったのだ
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智琉深 - 続き楽しみにしてるね！ (2020年2月14日 2時) (
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作者名：龍央 | 作成日時：2020年2月14日 2時
