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第261話 NOside ページ11

待てど暮らせどあれから2日が過ぎ去り
もう三日目だ
なかなか帰ってこない銀時と楓乃音
心配でならなかったが
真選組の女中という仕事が清美にはあり
清美の護衛という名の仕事が鬼翔にはある
銀時の事は神楽たちに任せられるが
楓乃音のことが心配でならないのだ

“はぁーあ…”
といつも以上に大きなため息がこぼれる清美

鬼翔「どうした」

清美「大丈夫かな…楓乃音」

鬼翔「銀時が一緒なんだ」

清美「でも…」

ずっと吉原に留まる訳にも行かず
地上へと戻ってきた2人

鬼翔「何かありゃ連絡来るだろ」

清美「…うん…」

どんな言葉を並べようと
一向に元気の無い返事しかしない清美の頭を
わしゃわしゃと少し乱暴に撫でる

清美「わっ!」

鬼翔「妹を姉が信じねぇで
誰が妹を信じてやんだ」

清美「鬼翔…」

鬼翔「大丈夫だ
奴らは必ず帰ってくる」

清美「そうだね
ありがとう鬼翔」

そっと清美は微笑んだ

あれから神楽も新八も万事屋には帰っていない
だからここの所清美も万事屋には帰らず
真選組の鬼翔の部屋で泊まった
それこそ最初は断っていたのだが

“俺は清美と寝たい”

そんなことを耳元で
囁かれては頷かない訳にはいかなかったのだ

2人のところに花畑が出現し始めた頃

「総悟ぉぉぉぉっ!!!」

と、清美も今となってはもう聞き慣れてしまった
土方の怒鳴り声が屯所にひびき渡った
大方、始末書の放置やら見廻りのサボりを
決め込んでいるのだろう
そんな彼の下に愛美は1番隊隊士として居るのだから
疲れないはずがない
ただこれが意味することはひとつ…

「あー…また始まった…汗」

もはやそんな呆れた声が屋根の上からする
沖田の記憶はまだ戻っては居ないのだ
それでもこのままでも良いと
心のどこかで望んでいる愛美
いつか思い出して欲しいと願う愛美が
心に存在していた

鬼翔「姉貴も大変だな…汗」

鬼翔の姉、愛美は天気がいいと
決まって屋根の上で寝ているのだ
ところがそんなお昼寝中の中
いつも決まって土方の怒鳴り声で起こされ
隊長である沖田を探しに行く
そんな事が最近の愛美の日課だ

愛美「また人の睡眠時間を隊長は…」

“んーっ!”

と軽く背伸びをすると
ポキポキと首、手を軽く鳴らし屋根から飛び降りた

愛美「さてさて
今日は何処にいるのかなぁ、っと…」

気だるそうに頭の後ろで手を組みながら
歩き出した

清美「ぁ、あの…」

ピタッと足を止める

愛美「…生きて帰って来いよ」

何かを悟ったのか
愛美はそう言って歩いていった

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設定タグ:銀魂 , 万事屋 , 真選組   
作品ジャンル:アニメ
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智琉深 - 続き楽しみにしてるね! (2020年2月14日 2時) (レス) id: 236b4e0967 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:龍央 | 作成日時:2020年2月14日 2時

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