Silver Soul 【銀魂】ー俺達の生き様ー【Ⅴ】 (ページ48)

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第248話　NOside ページ48

鬼翔「落ち着いたか？」

清美の頬に手を添えて
目を合わせ鬼翔はそう問いかけた
色んな想いが涙として溢れ出た
そんな彼女のことを何も言わずまま
抱きしめていた

清美「…うん、ありがとう」

鬼翔「俺がこうしたかった
だけだから気にすんな」

清美「鬼翔…」

ポンポンと鬼翔は
愛おしそうに見つめながら清美の頭を撫でた

清美「鬼翔の大きな手…落ち着く」

鬼翔「そうか？

…けど俺はこの手で…」

鬼翔は自分の手を見た
沢山の血で汚れている
今まで斬ってきた奴らの悲鳴
苦痛に歪む顔
自分の手を見る度に思い出す過去の出来事の数々
真紅の龍狼
という正体に何も言わず受け入れてくれた

“鬼翔は鬼翔でしょ”

清美はそう言って…。

清美「…確かに過去にやってきたことは
なくならない
だけど、それでも…私は鬼翔のその大きな手が好き」

鬼翔「清美…」

清美「強くてカッコイイ鬼翔が好き」

フッと軽く鬼翔は微笑むと
答えるように鬼翔も言った

鬼翔「可愛くて優しい清美が好きだ」

清美「っ…//」

やはり面と向かって言われると恥ずかしいもので
清美の頬はほんのりと赤く染った

清美「もう…馬鹿//」

鬼翔「今更だぜ

…けど、ありがとな清美」

清美「ホントのこと言っただけだよ？」

鬼翔「それでも…」

清美「ん？」

鬼翔「いや、何でもねぇよ」

それでも清美の気持ちは
ちゃんと鬼翔に届いていた
受け入れてくれた
それだけでも鬼翔は嬉しかったのだ

鬼翔「手、繋いでいいか？」

清美「え？
でも、今仕事中じゃ…」

鬼翔「彼氏として隣に居てもだめか？」

清美「っ//」

そんなこと言われたら断れるわけが無かった
仕事として清美の護衛として隣に居るだけじゃ
やはり物足りなかった
気がつけば鬼翔の口はそんなことを口にしていて…

鬼翔「清美？」

何も言ってこない清美の顔を覗き込むと
恥ずかしそうに頬を染めていた
そんなとこを見てはまた可愛いと思ってしまう
差し出した手を掴んでくれたら
その手すらも離したくないとまで思ってしまう
鬼翔の想いは重いのだろうか

清美「も、勿論です…//」

清美は頬を染めたまま
鬼翔から差し出された手を握り返した
つい急な事に敬語になってしまう
突然好きな人から“手を繋ぎたい”と言われれば
そりゃ戸惑いもするだろう
探して必死に見つけだした言葉は“それ”で
少し恥ずかしかった

鬼翔「…暖かいな清美の手」

清美「そうかな？
鬼翔の手も暖かいよ？」

こんな時間がずっと永遠に続けばいい
そう思った