Silver Soul 【銀魂】ー俺達の生き様ー【Ⅴ】 (ページ32)

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第232話　NOside ページ32

「感謝しろよ？
深紅の蛇狼と真紅の龍狼である俺たちが
直々に相手してやんだからよ」

「後悔やら命乞いしても知らねぇ
逃げるなら今だぜ」

沢山の攘夷浪士に囲まれた愛美と鬼翔は
楽しそうに笑みを浮かべてそう言った
視線が2人に突き刺さる
その中に真選組の彼ら万事屋の彼らも含まれていた

2人だけで相手するには
骨が折れるだろう無事では済まない敵数だ
そんな中愛美と鬼翔は笑みを浮かべていたのだ

ダッとお互いが地面を蹴りあげる時の
2人の目は例えるなら蛇と龍のような鋭い瞳だった
金属がぶつかり合う音と
攘夷浪士と思われる彼の悲鳴
それでも構わずに斬り続けていく2人

その輪に入って止めようと走る人物が1人
…清美だ
それを腕を掴んで止める人物がまた1人

「待て姉貴」

清美の妹、楓乃音だ

清美「…っ…！」

離せと言わんばかりに
振りほどこうと腕を動かす

楓乃音「今行っても無理だ姉貴！
巻き込まれて姉貴が怪我するだけだ…！」

清美「…ぉ、、ぇ…も…」

楓乃音「…姉貴…」

「…あの輪に入って止ようって
考えてんならやめとけ清美」

そう言い放つ銀時の声には
悔しさも混ざっていた

楓乃音「…銀」

銀時「俺も昔止めに入って斬られたことがある
あーなった2人は奴らが全員倒れるかしない限り
手がつかけらんねぇし止まることはまるで知らねぇ
獲物を喰らい尽くすまで止まらねぇ狼のようにな」

土方「…だから
蛇狼と龍狼…か」

沖田「止める方法はあるんですかぃ旦那」

銀時「方法…ねぇ」

近藤「総悟？
お前まさか…」

沖田「…止めなきゃならねぇ
そんな気がすんでさァ」

新八「そんなこと言っても…
どうやって止めるって言うんですか」

神楽「おいチワワ
あの輪に突っ込むアル」

沖田「あ？
てめぇが突っ込めクソチャイナ」

新八「止める方法考える気あんのかあんたらは！！」

清美「…」

“私が行く”
とでも言うように
銀時の服の裾をツンツンと引っ張る

銀時「…」

1度清美の方に視線を向けたあと
斬っても斬っても減らない輪を見ていた

銀時「“もし俺に何かあったら
万事屋、お前らが清美を護ってくれ”

俺にそう頼んできたアイツが
…お前を輪に放り込むことを望むと思うか…？」

清美「っ…」

遠回しに銀時は
鬼翔の頼みを裏切るわけには行かない
頼ってくれた鬼翔の想いを
踏みにじるわけには行かないのだ

近藤「…総悟聞いてくれ
アイツは…愛美はな、こうなると
分かっていたのかもしれない
だからきっと…お前を俺達に託した」