Silver Soul 【銀魂】ー俺達の生き様ー【Ⅴ】 (ページ29)

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第229話　NOside ページ29

「止まるのは貴様らだ」

そう言い放つ男、いわば
CROWNというグループをまとめあげる頭だろう

土方「…まさか自分から来てくれるなんてな」

鬼翔「探す手間が省けたぜ」

ぴたっとお互いに止まったまま
刃物は向けあっている

近藤「山崎は無事なのか？｣

山崎の事を心配そうに
それでも男に向かって
殺気を含んだ声で確かにそう言った

「あぁ、生きてるぜ？
ちゃんとな」

ドサッと言う音を立て倒れた人物こそ
救出するはずの山崎だった
その彼を男は踏みつける

近藤「山崎！！」

鬼翔「てめぇ…」

沢山の殺気が
その場に充満し始める

「言った筈だぜ
“生きてる”ってよ」

山崎の元へ駆けつけようと
清美の体は動いた
ところが鬼翔は清美の手首を掴むと
“行くな”と制止した

清美「…っ」

銀時「その足退かさねぇと…
その首飛ぶぞ」

誰もが手に持つ刀に力が入った

万事屋とは言え
散々世話にはなったんだ
いくら嫌いな税金泥棒とはいえ
腐れ縁という奇妙な線で繋がった縁
見殺しにすることは出来ない

「来るのがもう少し遅かったらこr…」

ヒュンッと男の顔の
真横を何かが通る

「…悪い、手が滑った」

刀の1本を男に向かって投げつけたのは
楓乃音だった

銀時「待て楓乃音」

楓乃音「…チッ」

楓乃音を止める銀時も他の土方も近藤も
飛び出す機会を伺っているようだった

「交換条件と行こうじゃねぇか」

その交換条件に
その場にいた彼らは

土方「あ？
交換条件だ？」

「こいつと
近藤を交換だ」

土方「なっ…！？｣

鬼翔「…ざけんな…
近藤の首を差し出せってのか！？」

怒りを顕にした
無理もない
突然自分が慕っている人物を
差し出せと言われているのだ
簡単に出来るはずがない
しかも真選組の2つの命を
天秤にかけたところで変わらない
つまりは殺させないし渡さない
という結論に至るのだが…

「…じゃないとこいつ死ぬぜ」

山崎「ぐっ…」

土方「山崎！！」

山崎「ふく、ちょ、
お、俺のことはいい、ですか、ら…」

土方「だが…」

今1番の最善策
頭脳戦なんて柄に合わない鬼翔が
必死に思考をめぐらせる

近藤「っ…わかっ」

鬼翔は近藤の言葉を遮る

鬼翔「目的はなんだ
お前、悪ふざけするにも程があるぜ」

「あー？
そういや同じ言葉昔誰かに言われたなァ
悪ふざけをする狂人だな、ってよォ？」

清美「(そうか…CRAZY CROWN(悪ふざけをする狂人)
だからグループの名前がCROWNなんだ…)」

鬼翔「…なこたァ興味ねぇんだよ」