Silver Soul 【銀魂】ー俺達の生き様ー【Ⅴ】 (ページ22)

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第222話　万事屋side ページ22

「それで、税金泥棒さん？
こんなところで油売ってていいのかな」

「気にすんなよ
腐れ縁の中だろ？」

えー、あれから愛美と鬼翔は
甘味処に寄って手土産を買い
万事屋へと顔を出していた

「いや、仕事どうしたんですか」

と、冷静にツッコミを入れる新八
そう思うのも無理ないだろう
先程までここに居た鬼翔は
やることが出来て屯所へ戻ったはず
ところが2時間ちょっとで戻ってきたのだ
そりゃ、新八から突っ込まれるのも無理はない

愛美「ザキからの連絡待ちだ」

銀時「どうした？」

愛美「なにがだ？」

銀時「…いや、何でもねぇよ
なんか元気ねぇなって思っただけだ」

愛美「…お前なら
大事な人の記憶から自分が消えたら
銀時なら…どうする」

銀時「…は？」

愛美は楓乃音、清美、神楽の3人が
楽しそうに話しているのを見ながら
呟くように
近くにいる銀時にしか聞こえないように
そっと呟いた

銀時「…」

考え込むように銀時は
頭の後ろで手を組んで天井を見上げた
耳に入ってくるのは
楽しそうな話し声だった

清美「“神楽ちゃんは
本当に酢昆布好きだね”」

神楽「当たり前ネ」

楓乃音「酢昆布ばっか食って
体酢昆布にならねぇような」

神楽「どんな酢昆布ネ！」

清美「“いやそんな酢昆布ないからね！？”」

神楽「ややこしいこと言ってんじゃねぇヨ楓乃音！」

楓乃音「普通に考えてねぇだろ…汗」

神楽「美味しいのは
食べてなんぼアル！」

楓乃音「そういう問題なのか」

神楽「ところで清美！」

清美「…？」

神楽「鬼と何処までいったアル？」

突然の質問に
清美は驚いたように目を見開いた

清美「！？」

鬼翔「おい、待てこら
誰が鬼だ」

神楽「名前に鬼って着いてるネ」

鬼翔「鬼って呼べとは誰も言ってねぇだろ！！」

神楽「呼べって意味だと思ったアル」

鬼翔「しゅっぴかれてぇのか！？
しばかれてぇのが！？あぁ！？」

まぁまぁまぁ落ち着いて
と言うように
清美は言い合っている神楽と鬼翔の間に入る

清美「“鬼翔は鬼翔、だよ？”」

楓乃音「単純で馬鹿だけどな」

鬼翔「誰が単純で馬鹿だ！？」

楓乃音「事実だろ」

鬼翔「あぁん！？」

あわあわと慌てる清美を他所に
呆れて物も言えない愛美
いつもの事のように軽く聞き流していた
そして先程の問に関して銀時は
思考をめぐらせていた

自分が好意を寄せている相手、楓乃音に
まだ自分の思いすら伝えてないのにも関わらず
忘れられたら…
そう考えただけでも胸が張り裂けそうだった