Silver Soul 【銀魂】ー俺達の生き様ー【Ⅴ】 (ページ14)

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第214話　真選組side ページ14

鬼翔が万事屋でのんびりとしてる頃
愛美は局長である近藤に呼ばれていた

「ごめんなさい
局長、言ってる意味がよく…」

そう言い放つ愛美の顔は真顔の中の真顔で

それもそうだろう
急に呼び出されたかと思ったら

“1番隊副隊長に格上げしようと思うんだが”

そんなことを言われるのだ

思考が止まり真顔になるのも無理はない

愛美「…このこと隊長は…」

近藤「総悟からは了承済みだ」

愛美「…」

沖田から告白を受けた身
“よろしくお願いします”とは言ったものの
旧友が脳裏にチラついて離れない
愛美自身から“好き”という言葉を
言ったことは無い

それに愛美は元、攘夷浪士だ
副隊長になったとして
それがバレたら沖田の顔に泥を塗ることになる
それだけは避けたい

“潮時”

それはきっと近いうちにやってくるだろ
嫌な予感がして仕方がないのだ

近藤「愛美？」

近藤に呼ばれ
ハッと現実に引き戻される

愛美「…局長
その話、保留でいいですか
今すぐには答え出せません｣

近藤「…この間の件…気にしてんのか？」

愛美「…」

気にしてない
そう言えば嘘になるだろう
なんせ自分のせいで無関係な人を巻き込んでしまった
その罪は消えない

無意識のうちに握っている拳に力が入る

近藤「愛美は悪くないだろ」

愛美「…局長」

近藤「お前は俺達の仲間であると同時に
真選組という名がついた家族だ」

愛美「それでも…」

近藤「傷つけたのはお前の意思か？」

愛美「…それは…」

近藤「違うだろう
愛美は何もしてない何も悪くない
責め続ける必要なんかなにもないんだ愛美
お前はもう十分に強い
だからこそ俺達家族に
甘えてもいいんじゃないのか？」

愛美「…」

何も言えなくなった愛美は
そのまま俯いてしまった
色んな思考が巡る
色んな事柄が頭をよぎって行く
攘夷浪士だと知った時…
彼はどんな顔をするんだろうか
それでも受け入れてくれるのだろうか…

力の入った拳は
いつの間にか力は抜けていた

そんな時バタバタと局長の部屋の扉が
バタン！！と言う音を立て開かれた

近藤「どうした！山崎！」

慌しく入ってきた山崎
は酷く息切れを起こしていて…

山崎「た、大変です！！
ぉ…沖田隊長が！！」

近藤「総悟がどうした！？」

今までの思考が真っ白だ
白紙に染ったみたいだった
上手く息ができなくて苦しい
無理やり息を止めて息を整える
平然を装った愛美は山崎に問いかけた

愛美「隊長が…なんだって？」

山崎を見据え問いかけた
その答えに耳を疑う