Silver Soul 【銀魂】ー俺達の生き様ー【Ⅲ】 (ページ33)

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第133話　NOside ページ33

「そんな事あるまい
そんなに会いたくば
会わせてやろう

このわしが」

そこに居たのは…

晴太「ほっ、鳳仙！！」

晴太、清美、鬼翔の前で
神威のひと暴れした鳳仙だった

神威「あちゃー
見つかっちった」

そう言いつつも神威の笑顔は崩れない

鳳仙「連れていくなら連れて行け」

そう言って晴太の前にボトッと投げたのは…
髪の毛の1部だった

鳳仙「童
それがお前の母親だ」

当然そんなことを言われても
信じられるわけが無い
ただただ晴太の目は見開いた
そのまま追い打ちをかけるように
鳳仙は続けた

鳳仙「お前の母親は日輪では無い
とうの昔に死んでこの世におらんわ」

彼の言葉に晴太は
驚きが隠せなかった

晴太「…。
…何を言ってるんだ…」

鳳仙「吉原の花形たる花魁が
誰にも露見することなく子を産むなど
出来るわけがあるまい

8年前1人の遊女が子を孕んだ
だが吉原で子を孕めば
腹の子ごと始末される

そこで1部遊女達はその遊女をかくまい
人知れず密かに
その腹の子を取り上げたのだ」

そう、
それがお前だ童

…と、確実にそう言ったのだ

鳳仙「お前の母親は衰弱し
お前を産み落とすと同時に死んだ」

残念ながらそこに居るのは
お前の母親などでは無い
母に憧れながらしかし母になることも叶わない
母親ごっこに興ずるただの哀れな遊女だ

と、鳳仙は続けた
話を全て聞いていた彼女(ひのわ)は
そっと囁いた

日輪「…どうして
どうしてこんな所に来ちまったんだぃ
なんで…こんな所に…

ほっときゃ良かったんだ私の事なんて…
私達の分まで地上(うえ)で
元気でいてくれりゃそれで良かったんだ

アンタが命張って
護る程のもんじゃないんだよ私ゃ」

「お言葉ですが日輪さん」

彼らのやり取りを今の今まで黙って聞いていた清美は
口を開いた

清美「例え血が繋がっていなくても
息子が…たった1人の子供が
母親に会おうと思うのはいけないことでしょうか…？

誰がなんと言おうと彼が…
晴太くんがあなたの事を母親だと認めるなら
貴方は列記とした、晴太の母親ですよ」

鳳仙「だからどうしたと言うのだ
お前の母親などこの世の何処にもおらんわ
わかったらその形見だけ持って消えろ」

「…黙って聞いてりゃいい加減にしろよ」

腕を組んで壁に背中を預け
鳳仙を睨みつけていた愛美

愛美「お前がなんと言おうと
大事なんは晴太(こいつ)の気持ちだ
…死んだ？だから何だ
晴太が忘れなけりゃソイツは生き続けんだよ
てめぇの母親は誰か言ってやれ」