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第43話 万事屋side ページ43

あれからしばらく経ったある日のことだ

「…もし目が見えるようになったら
姉貴は何がしたい?」

突然だった
その場にいた神楽、新八、清美
そして銀時は揃って楓乃音の方へ目を向けた

元々楓乃音は清美を探す以来で
万事屋へと来た

ところがまだ居座っていたことには
姉を見つけてくれた万事屋に対する
恩返し以外にも理由があった
…それは…

姉である清美の目を
見えるようになる方法を探す事、だった

清美「え?」

当然、突然の質問に戸惑いの声音を見せる清美
無理もないだろう

妹には目が見えていないと言う負担をかけているのに
そんなことを言われれば誰だって戸惑う

楓乃音「もしも、の話だ」

そんな戸惑いの色を読み取ってか
“もしもの話”と続けた

清美「もし…?
そうだなぁ…私は」

“好きな人を…
この目でちゃんと見て見たいなぁ”

清美は楓乃音の方をちゃんと見て
そう言った

それを聞いて楓乃音は何を考えたのか

“わかった”

優しくそう言い放つと
銀時は楓乃音に声をかけた

銀時「まさかお前…」

楓乃音「どうした、銀
俺が変なことに手を出すと思ってんのか?」

銀時は黙ったまま楓乃音を見つめた

そんなやり取りを聞いていた新八や
神楽までもが口を開き始めた

新八「楓乃音さん
何か僕達に隠してませんか?」

神楽「そうネ
この頃の楓乃音難しい顔してる事が多いアル」

楓乃音「それで?
俺が何考えてるって?
言ってみろよ」

顔色を一つ変えず楓乃音は
彼らにそう言い返した

その場に流れる空気が
重くのしかかった

清美「私は大丈夫だよ楓乃音?」

楓乃音「…」

黙ったまま楓乃音は何も言わなかった
その“大丈夫”という言葉には
不安の色が混ざっていたから

静かに立ち上がり
清美のところに行くと頭をわしゃわしゃと撫でた

楓乃音「安心しろ
変なことは考えてねぇよ」

そんな楓乃音を見て銀時は
“ほっとけねぇ”
気がつけばそんなことを思っていた

滅多に笑わない楓乃音を見ては
“また笑ったとこがみたい”と
心のどこかで密かに思っていた

そんなことも知らず楓乃音は

楓乃音「外の空気吸ってくる」

それだけ吐き捨てて万事屋を出ていった
シーンとなった万事屋で清美は銀時に話しかけた

清美「…銀さん
楓乃音を守ってあげて…?
私の事になると何をしでかすか分からないから…」

銀時「…あぁ」

静かに返事をした銀時は
“アイツも万事屋だもんな”
そう呟いた

第44話 真選組side→←第42話 山崎side



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智琉深 - もう最高すぎる(* ̄ii ̄) (2019年11月29日 2時) (レス) id: 6233e02a1e (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続き楽しみにしてます^ ^ (2018年12月27日 5時) (レス) id: a386c69c5e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:龍央 | 作成日時:2018年12月22日 13時

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