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第38話 伊東side ページ38

一方

「何で…あんなことを…」

真選組隊士が討ち取りに行った頃
列車の中では撃たれるのを庇った
清美が伊東に問いかけていた

清美「裏切りなんてした
あなたがなんで私達を庇おうとしたんですか?」

その問いに黙り込む伊東
ところがしばらく黙ると思い口を開いた

伊東「君たちは…
真選組ではないな
だが真選組(かれら)と言葉では言い難い
絆(いと)で繋がっているようだ
友情とも違う、敵とも違う」

新八「ただの腐れ縁です」

その答えに
伊東は“…ふっ…”と笑い
そのまま続けた

伊東「そんな形の絆(いと)もあるのだな
…知らなかった」

楓乃音「…いや、知ろうとしなかった
だけなんじゃねぇか?」

伊東「…そうだな…
人と繋がりたいと願いながら
自ら人との絆(いと)を断ち切ってきた
拒絶されたくない、傷つきたくない
ちっぽけな自尊心を守るために
本当に欲しかったものさえ見失ってしまうとは…
ようやく見つけた大切な絆さえ…
…自ら壊してしまうとは…」

新八・神楽「…」

清美「その見つけた絆を
…次は大切にしてください」

楓乃音「…姉貴…」

伊東「あぁ…そうだな、そう、するよ
…だが…何故…
何故いつだって気づいた時には遅いんだ
何故共に戦いたいのに立ち上がれない
何故剣を握りたいのに腕がない
何故ようやく気づいたのに…

…僕は死んでいく

…死にたくない…
…死ねば1人だ
どんな絆(いと)さえ届かない…

…もう…1人は…」

“嫌なんだ”

そう言おうとした伊東の言葉をさえぎり

隊士「そいつを
こちらに渡してもらえるか」

隊士がゾロゾロと
迎えに来ていた

ところが伊東の気持ちを知ってしまった
彼ら4人はその場を動こうとしなかった

新八「…お願いです
この人はもう…」

隊士「万事屋…
今回はお前らには世話になった
だが、その頼みだけは聞けない
伊東(こいつ)の為に何人が
犠牲になったと思っている

裏切り者は俺達で処分しなきゃ…」

“ならねぇ”

その言葉を遮り
楓乃音が怒鳴り声を上げた

楓乃音「おいてめぇら
黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがってよ!!」

それに清美も続ける

清美「確かに彼のしたことは
許されることじゃありません
何人犠牲になったかも数知れません
だけど…!!」

「…連れてけ」

その時清美の前に1人の男の手が伸び
清美の言葉をとめた

新八「近藤さん!!
待ってください、僕たちこの人に…」

そう、清美の言葉を止め
“連れてけ”と言ったのは近藤だった

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智琉深 - もう最高すぎる(* ̄ii ̄) (2019年11月29日 2時) (レス) id: 6233e02a1e (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続き楽しみにしてます^ ^ (2018年12月27日 5時) (レス) id: a386c69c5e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:龍央 | 作成日時:2018年12月22日 13時

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