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第35話 伊東side ページ35

片方しかない片腕を必死に伸ばす
最後の願いそれは…

近藤によって果たされた

必死に伸ばしたその腕は
近藤ががっちりと掴んでいた

伊東「こ…近藤!?
な…何をしている
君は…今…何をしているか
…分かっているのか

僕は…君を殺そうとした裏切り者…
謀反を起こされるは大将の罪だ」

近藤「無能な大将につけば
兵は命を失う
これを斬るは罪じゃねぇ…
すまねぇ…俺ぁアンタの上に立つには
足らねぇ大将だった

元々柄じゃねぇんだよ大将なんて俺ぁ
俺は隊士が死んでいくのを黙って見てるなんざ
出来ねぇよ
死兵なんて割り切ることは出来ねぇ
やっぱりアンタの方が
よっぽど大将に向いてらぁ

先生俺ぁ…
兵隊なんかじゃねぇ
ただ肩突合せて酒を酌み交わす友達として
あんたにいて欲しかったんだ

まだまだアンタに沢山
色んなこと教えて欲しかったんだ
…先生…」

孤独を受け入れられず
孤独であることを人のせいにした

人から拒絶されることを恐れ
自分から拒絶した

傷つくのを恐れ
孤独が好きな芝居をした

心に壁ができていく

そのくせ
宙ぶらりんな自己顕示欲だけが
日増しに大きくなっていく

他者に認められたい
認められてもまだ満足できない
僕はもっと出来る
僕はお前らと違う

思い知らせてやる
僕という存在を

“お前が求めているのは
自分を認めてくれる理解者なんかじゃねぇ”

いつの間にか忘れていた
僕が本当に欲しかったもの…

近藤「ぬぉぉぉお!!!」

伊東「…
(地位や名誉、武功でも才能でも…
自分を認めてくれる理解者でもない)」

近藤「おぃぃぃあれ!!見ろぉ!」

近藤が指す
反対側にある列車の上
そこには…

「何してやがる!!
さっさと逃げやがれぇぇぇ!!」

手持ちの刀で
ヘリコプターを真っ二つにぶった斬った
土方がいた

伊東「僕の欲しかったものは…
…もうとっくの昔にそこにあった」

伊東はようやく
見えていなかったものが見え
欲しかったものも全て心の中にあったのだ

僕が本当に欲しかったのは
地位や名誉でも武功でも才能でも

才能を認めてくれる理解者でもなかった
…僕はただ…

誰かに隣にいて欲しかった
ただ…誰かに見て欲しかった

ただ1人が嫌だった
…ただ…絆がほしかった

第36話 伊東side→銀時side→←第34話 銀時side→伊東side



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智琉深 - もう最高すぎる(* ̄ii ̄) (2019年11月29日 2時) (レス) id: 6233e02a1e (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続き楽しみにしてます^ ^ (2018年12月27日 5時) (レス) id: a386c69c5e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:龍央 | 作成日時:2018年12月22日 13時

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