ひとり【神威】 ページ8
「着いたぞ」
と、晋助さんが知らせに来てくれた。そう、ここは地球。久しぶりの土地でもあり、未だ慣れない土地でもある。
「じゃあ私は買い物行ってきますね」
「あっ、私も行くっすよ!」
また子ちゃんと共に、新しい服を探しに出かけた。久しぶりに来ると、色々なものが増えていたり、逆に前あったものがなくなっていたり。
そうして色々見ているうちに、どうやらいつの間にかまた子ちゃんとはぐれてしまったらしい。周りを見渡せば、私がまだ来たことの無い土地で。ひとりになってしまったのだ。私が1番得意ではないひとりに。
「ど、どうしよう……」
下手に動いてもっと迷ったら嫌だし、かと言ってこのままここにいる訳には……。
「あれ? Aだよネ」
突然、聞き慣れた声がした。声のするほうを向けば、春雨最強部隊、第七師団の団長、神威がいた。
「神威…」
「こんな所で何してるの?」
「あ、えっと……迷子と言いますか…」
「ふぅん…でもなんか震えてるけど…」
なんかあった? と問う神威。
「実はですね、結構恥ずかしいんですが…」
ひとりでいるのが苦手なこと、ひとりでい続けるとパニックになることもある、ということを話した。
「そっか。俺が早く見つけてよかったネ」
だってこのままひとりでいたら、誰かに見つけられるまでにどうかしちゃうかもしれないでしょ? と言う彼。
「ほんと、助かりました……」
「ううん、いいヨ。晋助たちと来てるんでしょ、送ってあげるネ」
ほら、こっち、と腕を引かれる。
「あ、ありがとうございます…」
そう言えば彼は後ろを振り向いて笑顔を見せてくれた。
「はい、着いたー」
「本当にありがとうございました…」
「いいヨ、はぐれないように気をつけてネ」
そう言って彼はふらりとどこかに行ってしまった。その後ろ姿を見送って私は船に戻った。
晋助さんに怒られ、また子ちゃんを泣かせるほど心配させてしまったのはまた別の話。
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悠哉様、リクエストありがとうございました!
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スピカ - もしかして桜ノ華って己龍の情ノ華から来てますか? (2020年3月23日 1時) (レス) id: 1ae63c8e97 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 松陽が風邪ひいた夢主を看病するってやつお願いします (2019年4月20日 13時) (レス) id: 1db7bd25ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆのん(プロフ) - ありがとうございます!!めっちゃいいです!! (2019年3月16日 7時) (レス) id: c5c9065943 (このIDを非表示/違反報告)
桜ノ華(プロフ) - ゆのんさん» 遅くなってごめんなさい!書かせていただきました!リクありがとうございました! (2019年3月16日 3時) (レス) id: 7f3516e8f4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのん(プロフ) - 銀時が熱出して看病する的なやつできますか? (2019年3月12日 6時) (レス) id: c5c9065943 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜ノ華 | 作成日時:2019年1月15日 21時