検索窓
今日:5 hit、昨日:8 hit、合計:164,832 hit

暗闇 【土方十四郎】 ページ27

真っ暗で何も見えない。誰がいるのかすらわからない。暗闇は、こんなに怖いものだったか。


「十四郎…っ!」


いないとわかっていても、名前を呼ばずにはいられなかった。暗闇に手を伸ばす。







なにかが、ふれた。



「え…」


伸ばした手に、体温が伝わる。


「な、何…?」


恐る恐る問えば、聞きたかった声がした。


「俺だ」


ぐいっと手を引かれ、彼の胸の中にぽすりと収まる。彼の匂いがする。


「何、泣きそうな声してたじゃねェか」


どうした? と優しく問いかける十四郎。あんまり、弱ってるところ見られたくなかったのになぁ…。


「真っ暗で、誰もいなくて、怖くて…いないってわかってたのに貴方を呼んで…」


そうしたら、十四郎がいてくれて。


「安心、した…」


聞き慣れた貴方の声がして。人の温もりに触れて。


「安心したの…」


泣きそうな声なんかじゃなかったもん。安心した時の声だもん…と付け加えた。薄れた恐怖。濃くなった安堵。少しだけ煙草の匂いがする十四郎に、ぎゅっと抱きついた。


「そりゃあ良かった」


頭上で優しい声がする。


「離れないでいて…」
「当たり前だ」


これからもずっとそばにいてやるよ。彼は私の額にキスを落とした。

寝起き【坂田銀時】→←キャラと性別変わってみた【リクエスト】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (88 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
191人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 短編集   
作品ジャンル:その他
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

苺みるく - 読んでて、めっちゃドキドキしました!これからも、応援しています! (2018年12月7日 21時) (レス) id: d9dead7c75 (このIDを非表示/違反報告)
桜ノ華(プロフ) - 土方美夏さん» もったいないお言葉ありがとうございます!これからもよろしくお願いします*_ _) (2018年12月3日 21時) (レス) id: 7f3516e8f4 (このIDを非表示/違反報告)
土方美夏 - ありがとうございます!素晴らしかったです!これからも頑張ってください! (2018年12月3日 20時) (レス) id: db9e24e33f (このIDを非表示/違反報告)
土方美夏 - ありがとうございます! (2018年12月3日 17時) (レス) id: db9e24e33f (このIDを非表示/違反報告)
桜ノ華(プロフ) - 土方美夏さん» リクエストありがとうございます!わかりました、書かせていただきますね! (2018年12月2日 23時) (レス) id: 7f3516e8f4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:桜ノ華 | 作成日時:2018年11月18日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。