第48話 初試験、初保健室 ページ50
目が覚めたAは、自分が薬品の匂いのlする保健室のベットで寝ていたことに気づいた。
半身を起こすと傍らには三毛猫のような式神が眠っていた。
式神はAが目覚めたことを勘づくと、起き上がって保健室を出て行った。
「なんだったんだろう…………………」
気を取り直して、Aは改めて保健室を見渡す。どうやら先生はいないようだ。
そのまま窓の外を見ていると保健室のドアが開いた。
「もおー、起きるの遅すぎて授業が終わっちゃったじゃないかー、」
そう言ってさっきの三毛猫のような式神を抱えて有馬は入ってきた。
「有馬さま、いえ……陰陽頭様……、私、どのくらい眠っていたのでしょう……?」
「試験は朝イチからだったのに、今はもう5時なんだよねー☆今日眠れないかもよ?Aちゃん。」
もとよりそう簡単に眠れる体質ではないため、それについてはどうってことなかった。
有馬はベットの横にある椅子に座ると、また真面目な顔をする。
あれ、こんな状況前にもあったような……………
「Aちゃん、試験の結果なんだけどもね…………………あいにくだけど、」
Aは息を呑んだ。
「…………………文句なしの一組に決まりましたぁ〜☆まあ当然の結果だよね☆」
またまたこてん、と首を落とした。心臓に悪いのでやめてほしいと思う。
「とりあえず、他の生徒達はもう下校したから、今日はもう帰るといい。」
「はい、ありがとうございます。」
そう言うと、Aはベットから出てカバンを持ち、有馬と共に校門へと向かった。
校舎から出ると、既に空は夕焼けに包まれていた。
「それでは、本日はどうもありがとうございました。陰陽頭様……」
「そんなにかしこまらないでいいよ〜☆それじゃあまた明日!」
「はい、ありがとうございます………!」
そう言い頭を下げると、Aは歩き出す。
朝とは打って変わって人気のない大路地は、夜のような静けさを帯びていた。
その中に、Aの足音だけが木霊する。
未来への期待と不安も入り混じり、またまた過去のことを思い出して涙を流す。
決して真っ直ぐではない道のりが、これからも続いていくのだろう。
それでも、私は…………………歩みを止めることはないだろう。
やっと、自分のやりたいことを見つけたのだから。
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作者のあとりです!
続編もやりますので、見て頂けると嬉しいです(*^o^*)
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あとり - ありがとうございます!大変遅くなりましたが更新させていただきました! (2018年2月13日 0時) (レス) id: ce2f790ea1 (このIDを非表示/違反報告)
(* ´ ▽ ` *) - 続きはまだですか?とても面白いので、更新頑張ってください! (2018年1月28日 15時) (レス) id: 18290c3fc7 (このIDを非表示/違反報告)
ちっち - あとりさんこの小説大好きなので、頑張って更新してください! (2017年12月29日 9時) (レス) id: d069e4a0a4 (このIDを非表示/違反報告)
あとり - 夜実さん、すみませんでした!ご指摘ありがとうございます!気をつけます! (2017年3月30日 0時) (レス) id: 493c050031 (このIDを非表示/違反報告)
夜実 - 47なのに46になってますよ〜(このコメント消していいです) (2017年3月29日 23時) (レス) id: 180bd39056 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あとり | 作成日時:2017年2月17日 7時