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第11話 迎え ページ13

焔魔堂家に着くと、きなこがおはぎを出してくれた。

久し振りに食べ物を食べてほっこりとした気持ちになった気がする。

その後ろくろやきなこと他愛ない話をして、家出のことも話した。

「それはむかつくよな!よし、じゃあ今日はウチに泊まってけよ!」

「い、いいの………………?」

もちろん、そう頷かれた時、私は本当に嬉しかったんだと思う。

それと同時に急激な睡魔が襲ってきた。
横にあった柱にもたれかかると、そのまま気を失いそうだ。

「A!?どうした、眠いのか!?」

「……………昨日、寝てなくて…………。」

「はあ!?寝てないって、どうして。」

「………怖いんです。……………………夜が………。」

そこまで言うと、意識が途切れた。


困ったなー…………………

ろくろは柱にもたれかかったまま眠ってしまったAを見てそう思う。
部屋に運ぶべきか、否か………………………

眉間に皺を寄せ、考えるろくろの元に新たな客が来た。


「って、なんであんたがここにいるんだよ……………………!」

そこに立っていたのは、鸕宮天馬。
禍野からの帰りなのか、狩衣を着たままでいる。

「おいチビ助。ここにキツネ子は来てねえか。んん?」

ろくろの問いかけを無視して天馬が聞いてくる。

「いるよ。柱でもたれかかったまま寝てる。」

そう言うやいなや、天馬は家に上がり込み、Aを探す。
ろくろが追いかけて居間の入ると、既に天馬は寝ているAを抱き抱えていた。

「おい待てよ。なんでAがここまで来たのか知ってんのかよ!?」

ろくろが声をかけると、天馬は目の力を強め、ろくろを睨み返した。
どうやら訳は知っているらしい。


「…………………そいつ、夜が怖いんだって。一人でいるのって、確かに辛いことだと思うぜ。」

ろくろはAを抱えて帰る天馬の背中にそれだけを言った。

第12話 星夜をかけめぐる→←第10話 家出



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設定タグ:双星の陰陽師 , 鸕宮天馬 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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あとり - ありがとうございます!大変遅くなりましたが更新させていただきました! (2018年2月13日 0時) (レス) id: ce2f790ea1 (このIDを非表示/違反報告)
(* ´ ▽ ` *) - 続きはまだですか?とても面白いので、更新頑張ってください! (2018年1月28日 15時) (レス) id: 18290c3fc7 (このIDを非表示/違反報告)
ちっち - あとりさんこの小説大好きなので、頑張って更新してください! (2017年12月29日 9時) (レス) id: d069e4a0a4 (このIDを非表示/違反報告)
あとり - 夜実さん、すみませんでした!ご指摘ありがとうございます!気をつけます! (2017年3月30日 0時) (レス) id: 493c050031 (このIDを非表示/違反報告)
夜実 - 47なのに46になってますよ〜(このコメント消していいです) (2017年3月29日 23時) (レス) id: 180bd39056 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あとり | 作成日時:2017年2月17日 7時

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