12話 タヌキと仲間 その3 ページ46
「おい、ニコ・ロビン。あれを見ろ！あの小さな門こそが実質の入り口だ。あれを通過する一歩こそが、お前にとって天国と地獄の境界線！そして、俺が歴史に名を刻む瞬間なのだ！！」
…ロビンさんが、逃げ出した。
死への入り口を前にしたんだ。怖くないはずがない。
…どうしたら、いい？私は…。
ただ、タヌキだからって理由で、石橋に、生に食らいつくロビンさんを、黙って見ていることしか出来ないのか…！！
「死ぬ事でしか人を幸せに出来ねぇ癖に！！最期の最期まで何だこのみすぼらしい姿！！」
その言葉を聞いてから、自分が何をしたか、ハッキリ思い出せない。
ただ、一瞬だけ、スパンダムが倒れる様子が見えて――
視界が、消えた。
ーーー
………身体が、重い。
スパンダムにやられたのかとも考えたけど、違った。
なんとなく、自分だからこそ、分かった気がする。
――能力の、反動だ。
…かといって、青雉に使ったときですら、30秒程度は意識を保っていられた。
じゃあ、今回は？体感では、能力が発動したと認識した瞬間、私の意識は消えた。
しかも、まだ代償が重く身体に乗っかって、起き上がれるか分からない。
そもそも、さっきも考えた通り、スパンダムは能力者ではない。
なら、私はヤツの何を消した？……能力よりも強大な“何か”を消したから、私も今、身体をかなりやられたのではないか。
…戦いは、終わってない。…まだ、考えることができるってことは……まだ、私は…生きてる……。
「……グゥゥゥゥ…」
「…！！！(名前)！！」
「(名前)！？目ェ覚ましたか！！」
……檻が、ない？もう、一味が、全員いる？…相当、時間、経ったみたい…。
でも、標的が、…アイツから、……海兵に、変わっただけ。
「お、おい動くな(名前)！お前自分の身体どうなってんのか分かってんのか！？」
「チョッパーみたいな医者でもない私たちでも分かる！重症よ！！」
…みんな、心配してくれてるの？…大丈夫、大丈夫。
まだ私、死んでないじゃん。
思ったより、すんなり立てた。これなら、まだ能力、使えるよ。
「…！！ダメ…！今の(名前)には、何も聞こえてない！！」
私がこれ、なんとかするからさ。
「また能力を使う…！もう、立つことすら厳しい体で…！！」
「(名前)は………それで自分が死ぬことすら、躊躇うつもりが…ない！！！」
みんなはさ、仲間と一緒に、また海へ出てよ。
「自分が死んで、私たちを逃がすつもりなのよ！！！」
12話 タヌキと仲間 その4→←12話 タヌキと仲間 その2
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しい(プロフ) - 蒼陽さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けるとこちらもとてつもなく嬉しいです。ありがとうございますッ！！タヌキさんの冒険の続きをお楽しみに！ (2022年10月8日 7時) (
レス) id: 944c7f96fb (このIDを非表示/違反報告)
蒼陽(プロフ) - とても素晴らしい作品であえてうれしいです！勉強になります、続編おめでとうございます。楽しみにしています (2022年10月8日 2時) (レス) @page49 id: 306cc09e04 (このIDを非表示/違反報告)
しい(プロフ) - 青子さん» コメントありがとうございます！その辺りは物語中でじょじょに明らかにしていく予定なので、お付き合い頂けたら嬉しいです。 (2022年9月28日 6時) (レス) id: 944c7f96fb (このIDを非表示/違反報告)
しい(プロフ) - レモンさん» 初投稿の作品にコメントまで頂けて本当に光栄です…。ありがとうございます…！ (2022年9月28日 6時) (レス) id: 944c7f96fb (このIDを非表示/違反報告)
青子 - 可愛いwwwwwたぬきさんは能力者なのかな？なんでチョッパーと話せないのかな？続き楽しみに待ってます！！ (2022年9月28日 0時) (レス) @page14 id: 904e809950 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しい | 作成日時：2022年9月26日 16時
