麦わらの一味の『タヌキ』世界を股に掛ける！【ONE PIECE】

12話　タヌキと仲間　その4 ページ47

「なにィ！？？」

…そうだよ？みんなには、仲間がいるでしょ？仲間と一緒に、生きて帰ってよ。

「やめろ(名前)！！んなこと…やめろって！！」

……大丈夫だってば。もう檻からは出たし、頑張れば10秒くらいは、耐えられるから。その間にさ、みんなは、ここから――



「(名前)〜〜〜〜〜ッ！！！！」


……ッ！？…今の声……ルフィ、さん？
…じゃあ、ちゃんと、ルッチに勝ったんだ。よかった。

ルフィさん、原作通り、もう動けないのかな。…でも多分、原作通りロビンさんが、運んでくれるはず、だから、今から私みんなを助けるから、ルフィさんも――


「おまえ、何1人で死のうとしてんだ！！！」


……？
1人で？…他に、誰か命を張らなきゃいけない人なんて、いないよ。

私なら、逃がせるんじゃないかな。…それとも、ただのタヌキが夢見すぎ？はは、でも、頑張るからさ。ルフィさんも頑張って逃げ――


「仲間を、頼れよ！！！」


…仲間？……………いやいや、所詮、私はイレギュラーでしょ…？。この世に居なかったはずの存在なんだよ…？
ルフィさんの仲間は、ゾロさん、ナミさん、ウソップさん、サンジさん、チョッパーさん、ロビンさんの7人。

……それで、全い――



「おまえはおれの、仲間だろうが！！！！」



………なか…ま…。


〜(名前)！島が見えたぞー！島だー！！〜


〜おーい(名前)！お前も食えよー！〜


〜(名前)！よかったな！初めての島、なんか面白そーだぞ！〜


〜(名前)！いいだろ！海賊って！！〜




〜おまえ、おれの仲間になれよ！〜




…そうか。………今、分かった。
イレギュラーという事実に、囚われすぎていたのを。

一味のみんなが何度仲間と呼んでくれても、私がイレギュラーであると言う事実が、私を…遠慮させていたんだ。

でも、そんなこと知ってるのも、考えてるのも、私だけだった。


〜おまえはどうだ？〜


この“世界線”の麦わらの一味にとって、紛れもなく…。


「クウゥゥッ！！！(ルフィッッ！！！)」


…私は、仲間だったのか。

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