闇夜の主役は今日の君。〈オニオン〉続き ページ7
「…どうぞ……」
そういってオニオンは、机にスイーツの乗ったお皿とフォークをおいた。彼はそのまま向かいの椅子に座り、胸のあたりに手を当てて、深呼吸をしていた。
私は「ありがとう」といって、少しだけ食べ始めた。やっぱりおいしいなぁ。マホイップのクリームを使ってつくっているだけある。
「あの…少しだけ、いいですか?」
オニオンはそう私に問いかけたのだが、同じタイミングでゲンガーがおかわりを求めてきたため、少し待ってもらうことになった。
お皿にポケモンフーズをいれてあげると、うれしそうにして帰っていった。
「なぁに?オニオン」と言って彼かいたほうにふりかえると、そこには少し口を付けただけのケーキしか残っていなかった。
どこにいったのかと探していると、ふいに後ろから誰かに抱き締められた。
「…ずっと、ゲンガーたちが羨ましいって思ってたんです」
『お、オニオン…?』
「Aさんが来てくれて、嬉しくて……でも、いつもみんなに構うから……そ、の……さ、寂しいっていうか…ぁ…」
そうやって思ってくれていたんだ。
私がここに来ている目的は、ポケモンフーズの件もそうだけれど、本当のところ、オニオンに会うために来ている。
なのに、そんな思いをさせてしまっていたなんて。
『…ごめんね、私、オニオンに会いに来てるのに、…そう思わせてたなんて』
「へ、…ぇ……?」
『もっと、考える。そばにいるから、…ね?』
子供をあやすような声でそう言うと、私を抱き締めているオニオンの腕の力が少し強くなった。
「これからは、ずっとぼくのAさんでいてくださいね」
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しらたま(プロフ) - ひなさん» 読んでくださりありがとうございます〜💕今回はないようはどうとしてかなりの傑作だったのでそういってもらえてうれしいです!🎵😍🎵 (3月25日 12時) (レス) id: a300713acd (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 更新ありがとうございますー!!サンくんと夢主ちゃんのやりとり微笑ましくてかわいいです、、😘😘 (3月25日 11時) (レス) @page13 id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - しらたまさん» ありがとうございますー!!!無理せずに頑張ってくださいね...!!! (3月3日 1時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま(プロフ) - ひなさん» 了解致しました〜!お待たせしてしまうかもですが、必ず書かせていただくので待っていてください! (3月2日 10時) (レス) id: a300713acd (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - しらたまさん» こちらこそですー!! テスト期間中に申し訳ないのですが...メイちゃんかファイツちゃんのお話が読みたいです...ほんとに手が空いて気分も向いたらでいいのでお願いします...最近気候の変化が激しいのでお身体には気をつけてください...! (2月29日 23時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しらたま | 作成日時:2023年10月5日 21時