【文スト】フェロモンを君に【太宰治】

七香 ページ9

「うーん…でも森さんから同居してねって云われてるからなァ……、」

『』


秒で携帯を取り出した。

あ、iPh○ne8です。

そして伯父様に電話を繋げる。


《は〜い、もしもし〜？君から電話なんて珍しいね！》

『同居とかもっと聞いてないんですけど？』


ワンコールが終わらないうちに出た伯父様は、何故かとても愉しそうで、何か腹が立つ。

そして怒りをぶつけるように一句一句を口から吐き出す。


《否ね、そろそろ君もいい年頃だろう？
　エリスちゃんには申し訳ないけど、そろそろ嫁ぎに行くのもいいかと。》

『嫁ぎに行くのもいいかと、じゃないですよ…！』


いい年頃だから気にしているんだ。

今日出会った人に、ましてや恋人でもないのに同棲とかそろそろ頭可笑しくなったのではないか。

……最近は若くても脳梗塞とか認知症になるらしいですから、気をつけてくださいね。

と云うか、私は今日は風呂に入ってエリスちゃんとハ○ル見る心算だったのに……！

録画溜まってるんです、察してください。


『あーもう、眠気吹っ飛んだ事には感謝します！
　ですが、今後このような隠し事、悪戯をした暁には、エリスちゃんの最近着ないドレスを売り払って、私とエリスちゃんの逢引代、組織の強化に使わせて頂きますので、御了承くださいませっ！』


プツン、と起動中のゲェムのコンセントを抜くように、会話を遮断させた。

伯父様のオドオドした声とエリスちゃんの笑い声が、最後に少し聞こえてきていて、少し気分が晴れた。


隣にいる太宰さんに目を向けると、肩を震わして片手で口元を押さえながら笑っていた。

その姿は、説教されているのを傍観している子供のようだった。


『……今日からお邪魔させて頂きます。』

「はーい。」


ニコリと笑って返事をしてくれる。

時折見せる大人の色気とこの子供のような無邪気な微笑み。

家に行ってからも観察してみようか。


私たちは荷物を纏めて、部屋を出た。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


明日から部活です。

宿題提出日です。

……更新速度がドッと遅くなりますんでご注意くださいあそばせ。(使い方違う)

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