三十五香 ページ37
その後は、本当に直ぐの事だった。
行くぞって二人が船に突っ込んだ三十秒後、船が大胆に爆発した。
吃驚した、いや、もう、吃驚した。
『はい、吃驚しました。反省してください。』
「あれ?これ私が反省するの?あれ?え?」
伯父様に感想を伝えた。
何か疑問符を浮かべてはエリスちゃんに助けを求めているが、エリスちゃんは聞く耳を貸す様子は全く感じられなかった。
不憫だよね、伯父様って。
でも、反省するのは伯父様もだけど勿論私もである。
大して戦えない癖に一寸調子に乗って一人で外に出てみればこの有り様。
本当に全く、小学生じゃないんだから。
『ごめんなさい。』
すんなり、口から出てきた。
ぺこりと頭を下げて。
すると、再び先刻と同じ感覚が頭に触れる。
ちらりと上を見上げると矢張り太宰さんが私の頭に手を乗せていた。
「まァ、反省はしているでしょうし、赦しても良いんじゃないですか?そして私も貴方を赦します。」
「赦されたよ。
…でも、そうだね。此からは太宰君をボディーガードに付けるよ。」
『え、何それ厭だ。』
否、仕方ない…………ことないよね。
てか幹部を隣につけさせるとか隣にいる私の気持ち判ります?
マフィアの幹部って私の偏見…てか一般人的には恐ろしい存在なんだからな。
『あ、そうだった。』
伯父様に云おうと思っていた事があったんだった。
二人(三人)の視線が私に集まった。
『あのね、伯父様。
太宰さん、やっぱり良好物件です。』
大きく開かれた伯父様の紅い瞳。
止まった太宰さんの手。
クスクスと小さく聞こえる可憐な少女の笑い。
『良い意味で、ニンゲンじゃないみたい。』
そう云うと、伯父様の優しく穏やかな微笑みが私に向けられる。
その微笑みは、まるで私が初めて此処へ来たときと同じ顔のようだった。
_________
____
テストしゅーりょー。
なんかテスト期間にハマったものがあるので、小説読破したらpixivにポンッと浮上しているかもです。
いやぁ、来週で終わらせられるかな?的な勢いで更新頑張ります。
1162人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆら(プロフ) - 棒緑カエル軍曹ってあれですよね!?あれ私も大好きです!! (2023年2月16日 20時) (レス) @page45 id: 9fa1b4957f (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - イージストさん» ご意見ありがとうございます。えと、少し考えてみます笑私もこの作品が好きなのでそう言うような形で続けられれば嬉しいですし。 (2019年2月27日 16時) (レス) id: 311cf89819 (このIDを非表示/違反報告)
イージスト(プロフ) - これの中也バージョン見たいかも (2019年2月27日 15時) (レス) id: d35fbbbafd (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 博識のうさぎ(仮)さん» これからも、様々な小説で陰ながらこっそりと拝見させて、応援させて頂きます! (2018年12月10日 22時) (レス) id: 09928c8e9d (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - サキさん» ありがとうございます!更新頑張ります!こちらこそここまで読んでくださりありがとうございました! (2018年12月10日 20時) (レス) id: e5b267ef9c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:博識のうさぎ(仮) | 作者ホームページ:
作成日時:2018年8月14日 9時