二十九香 ページ31
声が段々と増えてきて、矢張り此所は地下なんだなと確信を持ちつつも、騒々しくなった原因を突き止めていた。
そろそろ始まるのか。
其とも、誰かが助けに来てくれたのか。
はたまた、両方か。
そして、この地下でも声が上がり始めていた。
「何が起こっているの？」「そもそも此所は何処なの？」「私やっぱり……」等と自身の身の心配の声が多い。
『……却説、私は如何しようか。』
否、うん、如何しようにもこんな檻の中じゃ如何することも出来ないんだけどね。
あっは、如何しよう笑えない。
するとそんな矢先、数人の階段を下りる足音が地下へと響き渡ってきた。
その数人の中には、あの市警も混ざっていた。
背中に描いてある烏の絵。
……本当、何処で見たか。
何か最近の出来事が色々と濃すぎて、良く思い出せない。
あ、太宰さんの所為って云っている訳ではないよ、決して。
「きャァァァァァア！？」
途端、奥から悲鳴が聞こえてきた。
するとその声が響き渡るなり、今度は男性の声が響き渡る。
「五月蝿ェ！大人しくしろッ！」
「まぁ、落ち着けッて。
其に、"会場"に行けば厭でも大人しくなるさ。」
嗚呼、矢ッ張り。
人身売買、奴_隷商人の組織だったか。
そして本当に奥の方からは異国語が聞こえてくる。
だが声は微かで、距離もあるだろうが其れ以前に体力が消耗している。
よって、かなりの時間此所にいたことが判る。
否、違うか。
「お前ら船に迄乗って今日迄御苦労だったな。
運が善ければ天国みたいな生活が待ってるぞ。」
日本で行われる為に、異国の人間を連れてき、そして勿論のこと日本人を其の辺で見つけた中でも上等なのを拐って来た、と。
最初は私たちを異国迄連れていくのかと思ったけれど……。
誤算だったかもしれない。
「｛助けて！誰か！神様、私を、どうか私を……！｝」
「だから黙れってのッ！」
ひぃっ…と狼狽える声。
あ、一寸は伝わるのか。
……明日には帰れると良いな。
＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿
テスト終りましたぁ。
更新再開、長らくお待たせ致しました。
そして疲れていたのか、この前友人に「500点とれなかったら(6教科なので)短編集のリク一週間で消す！」とか血迷った発言してました。
無理ですね、諦めて一日4話更新します。
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ゆら(プロフ) - 棒緑カエル軍曹ってあれですよね！？あれ私も大好きです！！ (2023年2月16日 20時) (
レス) @page45 id: 9fa1b4957f (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - イージストさん» ご意見ありがとうございます。えと、少し考えてみます笑私もこの作品が好きなのでそう言うような形で続けられれば嬉しいですし。 (2019年2月27日 16時) (レス) id: 311cf89819 (このIDを非表示/違反報告)
イージスト(プロフ) - これの中也バージョン見たいかも (2019年2月27日 15時) (レス) id: d35fbbbafd (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 博識のうさぎ(仮)さん» これからも、様々な小説で陰ながらこっそりと拝見させて、応援させて頂きます！ (2018年12月10日 22時) (レス) id: 09928c8e9d (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - サキさん» ありがとうございます！更新頑張ります！こちらこそここまで読んでくださりありがとうございました！ (2018年12月10日 20時) (レス) id: e5b267ef9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：博識のうさぎ(仮)
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年8月14日 9時
