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二十六香 ページ28

「嗚呼、駄目だ繋がらない。」


握った拳を机の上に振り落とす。

携帯からは無機質な機械音声が漏れている。


「だから見といてって云ったのに。」

「済まないね、私も流石に大丈夫だろうと油断してしまっていたようだ…。」


悔しいような、憤怒のようなよく判らない感情をグッと胸に押し込むように歯を噛み締める。

其でも溢れるものは溢れるから、ふと森さんと目が合うと自分でも睨んでしまっているのが判る。


今は私と中也が報告をしに、首領室へと来た状況なのだが、森さんは私たちの言葉を聞くことなく開口一番に「Aちゃんが行方を眩ました」と焦った声音で告げた。

中也は何のことか判っていないが、多分森さんの表情と私の様子で大体何があったのかを察したのかずっと黙ったままである。

取り敢えず私からも電話を掛けてみたのだが、案の定何もなかった。


「チッ……防犯カメラの解析して来る。
 おめでとう中也、仕事増えたね。」

「はァ!?手前勝手過ぎンだろ!」

「五月蝿いなァ……今如何云う状況か見て判らなかったの?流石脳筋だ、頭を使うことは難しいようだね。」


隣の中也を見ろ下ろし乍睨み付けると、何故か中也はケッと鼻で嗤った。

…何なんだこいつは、何処まで私を煽ってくる。

すると中也は割りと真剣な眼差しで私に向かって云った。


「あのな、私情挟みすぎ何じゃねェのか?
 まァ何すンのも幹部の手前の勝手だが、人への頼み方ッつーもンがあるだろ。」

「…何、中也の癖に生意気。」

「云っとけ。」


まァ、確かに中也にしては正論だ。

けど、こんなときくらい職権乱用でもしないと彼女を救えない。


「…頼む。」

「素直じゃねェな。」

「五月蝿い、もう、私は早く行きたいの!」

「はいはい、失礼しました。」

「うんうん、じゃあね。」


森さんにも許可を貰えたようだ。

私は足を何時もの倍程速くして部屋を出た。



______


かれこれ月曜から明日まで7日学校行くことになりました。

そして前回を読み返したら急展開過ぎて何だこれ状態だったので少し書き換えました。

眠いときの語彙力はマイナスの領域。

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ゆら(プロフ) - 棒緑カエル軍曹ってあれですよね!?あれ私も大好きです!! (2023年2月16日 20時) (レス) @page45 id: 9fa1b4957f (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - イージストさん» ご意見ありがとうございます。えと、少し考えてみます笑私もこの作品が好きなのでそう言うような形で続けられれば嬉しいですし。 (2019年2月27日 16時) (レス) id: 311cf89819 (このIDを非表示/違反報告)
イージスト(プロフ) - これの中也バージョン見たいかも (2019年2月27日 15時) (レス) id: d35fbbbafd (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 博識のうさぎ(仮)さん» これからも、様々な小説で陰ながらこっそりと拝見させて、応援させて頂きます! (2018年12月10日 22時) (レス) id: 09928c8e9d (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - サキさん» ありがとうございます!更新頑張ります!こちらこそここまで読んでくださりありがとうございました! (2018年12月10日 20時) (レス) id: e5b267ef9c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:博識のうさぎ(仮) | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年8月14日 9時

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