#180 大人編 ページ35
*
光を纏って移動し、マシンから無限にでる攻撃をとにかく避け続ける。
体にも光の膜を纏い、ダメージを最小限に抑える
そして避けながら、手首の紐を爪で少しずつ傷つけていく
が、何度やってもすぐに紐が元に戻り、手が自由に使えない。
履いていたヒールを脱ぎ、足からも光を出してとにかく避ける
その中で足の先に光をため、ボールのようにしてマシンに投げつける。
だが、マシンはまるでゾンビのようにやられてもすぐ立ち上がり、攻撃を続ける
調査活動を多く続けていても、ヒーローはやめていない
そのため、このくらいの敵であれば自分で倒せるのだが、状況が悪すぎる
今日は太陽光の下にあまり出ておらず、光のストックがなくなりつつあった
マシンに確実にダメージは与えているが、手が使えないため必殺技などは使えない
逃げるのにも、攻撃にも、防御にも光を使いまくっている。
あともうちょっと
あともうちょっとなのに、
その一撃ができない
一瞬、手首の紐が足に触れた時だった。
まるで紐が伸びたかのように足首も紐が巻かれ始め、両足の自由を奪っていく
どうやらこの紐は触れると新たな部分にも出現して巻き付き、一気に切らないと解けないものだった
攻撃が出来なくなった私に、マシンは容赦なく攻撃を続けてくる
光のストックもほぼ使い切った
マシンの腕がこちらに向き、もうダメだと思った時
目の前でマシンの腕が飛ばされて行った
「おいてめェ、んな裏路地で何やってんだ?」
『え……』
意識が朦朧とする中、その人がマシンを倒す音が聞こえ、その光景がぼんやりと目に映る
いつの間にか首にも紐が出現し、少しずつ巻きつく
苦しくて、呼吸が浅くなる
お願い
だれか
この紐を解いて
お願い
かっちゃん……
『ゴホッ、ゲホッ、ハァハァ……』
首の縄が切られ、喉に一気に空気が入り込んでくる
次に手足の縄も切られ、体が自由になった
酸欠で、かつ光が足りなくなって体温が下がりまくっている私には、自分で立ち上がる元気など少しもなかった
「おい、大丈夫かよ」
『なんで?
ゲホッ、ゴホッ
なんでいるの?
かっちゃん……』
*
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作者名:レモネード x他1人 | 作成日時:2022年5月4日 18時