いつか、絶対に。【進撃の巨人】 (ページ22)

今日:66 hit、昨日:18 hit、合計:22,760 hit

#　21 ページ22

兵舎に到着し、新しい自室で荷物を整理していた。

　調査兵団は人の出入りが激しいから、今度は完全に自分の部屋だ。

　なんとなく嬉しいけれど、脳裏にアーツの顔が浮かんで、なんとなく寂しい気持ちになった。

　荷物の整理を終えて、ベッドにダイブする。

　
　「ちょっとA、埃が舞っちゃうからダイブすんな」

　
　「私眠いもん」

　「関係ない。いい加減マイペースどうにかしてくれる？」

　「マイペースじゃないもん」

　「いやどっからどう見てもマイペースだろ」

　
　「おやすみ」

　「寝るな！」

　この後、ぺしっと頭を叩かれたんだっけ。

　懐かしい会話を思い出し、訓練兵団を思い出す。

　さっき出てきたばかりなのに、もう何年も経ったような気がして、とても懐かしく感じた。

　そう感傷に浸っていると、ドアを軽くノックされ、直ぐに「私だ。いいか？」というエルヴィン分隊長の声が聞こえた。

　ベッドから立ち上がり、ドアを開ける。

　「荷物整理は順調か？」

　「はい。丁度先程終わりました」

　「ならちょうど良い。君に会わせたい人がいるんだ」

　「会わせたい人…？」

　
　もしかして、団長だろうか。

　私の問いに頷いたエルヴィン分隊長の背中を追い、まだ慣れない兵舎の廊下を歩く。

　やがて1つの部屋の前にたどり着き、エルヴィン分隊長が規則的にドアを3回ノックすると、少し不機嫌そうな男の人の声が聞こえてきた。

　「私だ。良いか？」

　エルヴィン分隊長はドアに向かいそう問いかけると、返事を聞く前にドアを開ける。

　「返事をする前にドアを開ける奴がどこにいる…」

　不機嫌そうな声で部屋から出てきたのは、特徴的な黒髪に刈り上げの三白眼…

　見間違えるわけもない。そう、そこに居たのは紛れもなくリヴァイだった。