いつか、絶対に。【進撃の巨人】 (ページ12)

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#　11 ページ12

かつて、何かの本で読んだ言葉が脳を掠めた。

　出会いがあれば別れがある

　成長する過程の中で必ず実感する言葉だった。

　
　今まで幾度となく感じてきたものだった。

　
　
　酒場で働いていた友達、いつか出会った街中の絵描き

　いきなり姿を消した父。

　────そして、リヴァイたち。

　いつも通り酒場を出たところに、いるはずのリヴァイが居なかった。

　変な胸騒ぎが私を支配して、足早にリヴァイたちの住処へ向かう。

　途中、何人か憲兵たちが倒れているのを見つけた。

　大丈夫、リヴァイたちが憲兵なんかにやられる訳がない。

　それでも、一刻も早くリヴァイたちの安否を確認したくて、少し小走りでリヴァイの家の玄関までたどり着く。

　手下たちすら1人も居らず、閑静さだけが私を歓迎していた。

　震える手でドアをノックする。

　返事が、ない。

　急いで扉を開けて中に入る。

　｢…誰か、いる？リヴァイ？｣

　
　そう呼びかけると、僅かに奥から物音がした。

　｢リヴァイ、ここに居たの？｣

　そう、奥を覗き込むが、そこに居たのはリヴァイではなく、手下のゴロツキ──エトガーだった。

　｢エトガー…？リヴァイは、どこに行ったの｣

　震える声で訊ねた。

　｢リヴァイさん達は…先程、憲兵たちに｣

　嗚呼、まただ。

　また別れを経験するのだ。