あやしい4 ページ23
占ツク。画面右端に、アカウント名が表示されている。アカウントまで持っているらしい。
名前は、「閲覧者B」。
最初に作品ページを開いたが、作品は何もなかった。
こみゅ〜も利用した形跡がない。
残りは、お兄ちゃんが何か作品をお気に入りにしているか、だ。呼吸して、お気に入りの作品ページを開こうとした……
「何やってるの?」
いきなり、後ろから声をかけられた。
心臓が飛び出るほど驚きぐるりと振り替えると、「お、お、お兄ちゃ……!!」
いつの間に!?集中しすぎて、周りに気を払えなかった。
真顔のお兄ちゃんとは対照的な私はマウスをものすごい勢いで動かしウィンドウを閉じた。
しかしそれは愚策。ウィンドウを閉じてしまえばデスクトップの壁紙で全てがばれてしまうということに気づけていなかった。
「あれ?これ俺の?」
これはまずい。冷や汗が、こめかみに滲み出てきて、くすぐったい。
「ごめんなさい!その……」
もう、諦めるしかない。
「さっき……お兄ちゃんが占ツクやってたから気になって……」
お兄ちゃんが私にそこを退くように右手で合図してきたので、素直に立ち上がった。
お兄ちゃんは椅子に座り、ウィンドウを開いた。
「まさかここまでする妹だとは……まあいいんだけど……」
困ったような表情。だけどどことなく冗談めかしている。私は、「はぁ」と息をついた。
「お兄ちゃん、占ツクで何やってるの?」
お兄ちゃんは「あぁ」と言い、何かの画面を開くと、とんとんと指でそれをつついた。
「Aの小説、読んでただけだけど」
「え……」
画面には、私の作った作品の表示されてるページがうつっている。
「ちょっ、ちょっと!読まないでよ!」
「だっていつも書いてるし、ユーザー名とかも知っていたし」
読み始めたのは、つい最近だとか。
「あと、何で作品消したの?」
驚くべきことに、お兄ちゃんは私が削除した作品を読んでいたそうだ。私が作品を削除した瞬間まで。
お兄ちゃんは一連の理由を理解していないようだ。説明はまた今度、と適当に流した。
「?まあいいや。それより、Aさ、文章自体はそこそこ上手いんだから、会話文のカギカッコの前に人物名置くの、やめたら?」
Aの小説は会話文だけの台本書きじゃないんだから、と言われ、
「は、はい。今度からそうする」と答えた。
タイトルだけ考えた
●皆で協力して一人の人気作者になった結果。
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七瀬閖(プロフ) - 展開、文の書き方、キャラクター設定…全てひっくるめて大好きです。すごい続きが気になって夜も眠れません…!更新再開を心待ちにしています!(自分のペースで構いませんよ。上から目線で失礼しました。) (2020年7月28日 18時) (レス) id: 34269c3564 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりりん(プロフ) - これ…つい最近あったある作者さんの事件とそっくり…予知? (2020年7月20日 19時) (レス) id: 4606b4a75e (このIDを非表示/違反報告)
緋色(プロフ) - また、『おそれ3』の信者の話、キャラの信者同士の対立なんかでもよくある話だなぁと思います。作中で使われていますがまさに盲目になっていますよね
長文失礼しました (2017年4月23日 0時) (携帯から) (レス) id: 7bb21cc2e6 (このIDを非表示/違反報告)
緋色(プロフ) - だからhit数も増えるし、結局出来に関わらず、人気作者さんの方がランキングとしては有利なんじゃないかと思ってました。
半分ぐらいは嫉妬でしょうけど…(笑) (2017年4月23日 0時) (携帯から) (レス) id: 7bb21cc2e6 (このIDを非表示/違反報告)
緋色(プロフ) - 『おそれ』の1、2、3にすごく共感。
人気作者さんの作品は、いつも注目されていて私のは評価さえつかない。人気作者さんをお気に入り作者に登録した人がすぐ高評価しているのではないだろうか。 (2017年4月23日 0時) (携帯から) (レス) id: 7bb21cc2e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風亜/冥界の管理人 x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huua/
作成日時:2014年3月29日 18時