占ツクに宗教が出来上がったらしい

かめん５ ページ33

翌日。
　
　明日はいよいよ新学期。３年生＿＿受験を控える年にとうとうなってしまった。

　占ツクでも、明日から新学期だという人たちが作品やコメ欄で、そのことをほのめかしている。

　てんしさんもその一人。
　アニメの小説の中に「作者より」を設け、３年生になる心情や、徐々に迫る進路決定の時期を心配していた。

　「あまり頭はよくないんです(苦笑)」
と書いてある。そしてその場で、部活についても話している。

　私の学校と同じでてんしさんの学校は部活が強制的ではないそう。
　てんしさんは部活に無所属だが、親友が運動部だそうで、大会を控えている。

「運動部って大変そうだよね〜」と、てんしさんは語っている。

　私も、部活は無所属。というか、学校の人数も比較的多めで、部活無所属の人はけっこういる。

　＿＿だから、先生達は部活強制参加や、帰宅部をボランティア活動させる方針を検討中。

　全く、嫌になっちゃう……。

　明日からの学校、憂鬱。早起きできるかなあ。
　
　お兄ちゃんなんかは高校の入学式だからなあ……。
　
　あれこれ考えながら、例のてんしさんの作品を開く。評価は、相当酷いものだった。

　いまだコメ欄は、戦争中。

『てんしさんも３年生になるっていうからなあ。このまま人気と騒動が続いても、大変そう』

『あー、私も、塾とか言われるかなあ。帰宅部をいいことにその時間を占ツクに有効活用していたのに……！！』

　お兄ちゃんと私で受験が連続しているというのにも、プレッシャーがかかる。占ツクへの出現率も、低くなっちゃうかなあ。

　なんて思いながらノートにボールペンを滑らせ、てんしさんのコメ欄を見守り続けていた。

　
　＿＿波乱の新学期＿＿というか……てんしさん騒動のクライマックスへの、幕開けが。

　私には聞こえないように、音を立てていた。

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