クイズに愛された美少女

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パインアメのワイン煮……？

初めて聞いたパワーワードに若干引く。


なんでそんなことしようと思ったんだろう。

「なんでそんなことしてるんですか。」

「んー、話したら長くなるから座って待ってて。あ、Aさんはお酒飲めないよね。パインアメだけあげる。」

『あ、ありがとうございます！』

実験のお邪魔はしちゃいけないので、パインアメを一つもらって伊沢さんのところへ戻る。

本当に不思議な人だ。




「できたよーー！」

伊沢さんと川上さんとお話してたら、どうやらパインアメのワイン煮が完成したようだ。

「えっすげぇ！」


少しお話を聞いたが、"青春の象徴"のパインアメに大人なイメージを持たせたいらしい。

そこで、お酒と組み合わせればいいのではと思い、ワインを飲み、パインアメを口に含んでみたら絶望的に合わなかったんだとか。


「まっっっず！」

それでワインで煮ようという発想に至ったんだと。
……って、え？

「何これ超まずいんだけど。」

伊沢さんの舌には合わなかったご様子。


「川上飲んでみてよ」

「その反応を見て飲むやついます？」

「ゲテモノいけるでしょ？」
「飲め！！」

「はいはい分かりましたよ。飲みますよ。」

川上さんに押し付けることに成功した伊沢さん。

一同でワインを口に含む川上さんを見つめる。

「うっわ」

『美味しいですか？』

「まずい」

顔からしてまずそう。
なんか頑張って煮詰めていた河村さんが不憫になってきた。

『そんな反応したら河村さんがかわいそうですよ。』

「Aさんいい子……！そうだ！かわいそうだぞ！」

なんか河村さんに感動されたが、これで良かったのかな？



「いやAも大人になれば分かる。超まずい。」

「Aがワイン飲めるようになってもぜったい飲まんほうがいい。」

必死な大先輩二人組。
……そんなにまずいんだ。

でも河村さんの切実なお願いを叶えて欲しい気もする。


『他のお酒はダメなんですか？』

「んー……サワー！」

私の一言でインスピレーションを受けた河村さんはキッチンに引き返していった。




実はここからは「まだ子供やから」と無理矢理川上さんに寝かされたので覚えてないんだけど、
サワーは成功したのだとのお話を聞いたし記事も読んだ。


この雰囲気好きだなぁ。



『伊沢さん、川上さん、河村さん。私東大に行ってQuizKnock入りたいです。力を貸してくれませんか。』

この一言のお願いから私の受験勉強漬けの生活が始まるのだ。

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