クイズに愛された美少女

三拓とパインアメ ページ35

川上さんとクイズについてお喋りしていたとある日の夜。

東大王の話とか、QuizKnockの話とかしてた。


(両親は川上さんと会ったあと絶大な信頼を寄せている。よって今日は泊まり可)



川上さんのスマホが2連続で鳴った。

「んー……誰やろ、LINEの通知切っとるし……ごめんな。」


『いえいえ……どうぞ。』
そう言って電話に出ると、

「は！？」

と"信じられない"という感情が込められた声を出す。
誰だろ……

「いや何してるんですか、俺今高2の友人といるんすけど。」

「んー……聞いてみます。」

川上さんはスピーカーを指で抑えながらこちらに向かって小声で聞いてきた。

「今、QuizKnockの河村さんって人と伊沢さんに会いに行ける？」

『……今からどこへ！？』

何を隠そう、今は川上さんの家にいる。
今日は部活帰りの土曜日、明日は休みだから川上さんのお家にお邪魔してお泊りの予定だ。

「河村さんの家。」

『えー……それ私が言っても大丈夫な感じですか？？』

「ご両親は？」

『たぶん大丈夫ですけど……LINEしてみます。』

師匠のご友人の家にお邪魔してもいい?

すると秒速で返ってきた。

お母さん川上さんと一緒ならいいわよ〜。


本当に信頼すごいな。

その間に電話の相手と話していた川上さんに指でマルを作ると、ふっと微笑んで

「じゃあ今から伺います。」

と告げて電話を切った。

『今から行くんですか……？』

「うん。そうはいってもすぐだし大丈夫。」


二人で川上さんの家を出てタクシーを呼び、川上さんが私の知らない住所を告げる。

『タクシーなんていいんですよ！？』

「いや、深夜にAを歩かすのは俺と一緒でも心配やし。」

『もう高2なのに〜。』

「御両親との約束があるの。ほら、もう着いた。」


私がタクシーについて抗議していたらすぐについてしまった。


この前の私が熱出してぶっ倒れた事件の後、少し私の親たちと喋った川上さん。

何の約束をしたんだ……？

少し気になりながらも、河村さんという方がどんな方なのか、わくわくしながら川上さんについていった。

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