双黒の白雪姫 (ページ4)

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林檎が３個ページ4

夢主side

キツイ消毒液の匂い、白い壁、白い床
ここは何処かの病院か？いや広さからして医務室…

『だけど何でこんな所に……』

太「やァ！目が覚めたみたいだね！」

『はい、此処は何処ですか？』

太「ポートマフィアの医務室だよ？」

ポートマフィア……魔都ヨコハマの支配者。
捕まるような事をした覚えはないけれど？
いや、確か昨日この青年に…

『私は何故ここに居るのですか？』

太「決まっているじゃあないか！
君をマフィアに勧誘するためだよ！」

私がマフィアに？裏社会と関わるなんてゴメンだ。
唯でさえ、異能のせいで目を付けられているのに

『失礼ですが、理由を伺っても？』

太「理由？君が異能力者だから」

『((ﾎﾞｿｯやはり異能目当てか…』

太「それと、君はとても美しいからかな？」

は？この青年……確か太宰といったか？
異能力と容姿全く以て関係の無いことをどうして
繋げられるのだろうか？理解に苦しむ

太「ついでに言えば君が首領に謁見する事も
決定してるから君がマフィアに入るのは、ほぼ
決定事項だからよろしくね～」

『私は入るなんて一言も』

太「おや？君は私が昨日一緒に来てくれと言った時に頷いたじゃあないか！覚えているよね？」

え？あの時の一緒に来て、はマフィアに入れ
って事だったのか？だったなら相当な説明不足だ。
まぁだけど…行く宛もない身だ。仕方が無い

『分かりました。これからよろしくお願いします』

太「では、早速準備しようか」

『首領殿に謁見するのにこのような格好では
失礼なような気がします。ですのでなにか服を
お貸しいただけないでしょうか？太宰さん？』

太「勿論其のつもりだよ！さァ中也を探そう」

中也……あ、昨日の帽子の人かな？
確か太宰さんに散々酷くあしらわれていた青年…

太「では行こうか、立てるかい？」

太宰さんはごく自然に私に手を差し出してきた。
その手を掴むかどうか、少し迷っている…
今なら戻れるのではと……この人の手を取れば
間違いなく光の世界には戻れなくなる。
私が今まで生きていた世界の裏、闇の世界の住人になってしまう…光の世界に未練はないだけど

太「…………」

『太宰さん、貴方は…いやポートマフィアは
私に生きる理由を希望を見せてくれますか？』

太「君次第だよ」

僅かな可能性があるのなら私は……
私はこの人の手をとる。

太「ﾌｯようこそポートマフィアへ」

この出会いが私の人生を良くも悪くも大きく変えた