同居人は有名人《ﾆﾉﾐﾔｶｽﾞﾅﾘ》 (ページ5)

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05、公園でページ5

夜風に吹かれながら、ゴロゴロとスーツケースをひきづって歩いた。

気がついたら終電が終わっていたみたいで。
これだから都会は。
適当に降りた駅だから、ネットカフェがあるのかもわからない。

はぁ～、今日はよくでるなぁ。
ためいき。しかたないけどさ。

歩いていると、やはり酔っていたのか足元がふらつく。
近くにあった公園にはいり、ベンチにすわった。

酔いを冷まそうと、ベンチの隣にあった自動販売機でジュースを買おうとした。

けど、オレンジジュースをみてまたあの惨劇を思い出す。

『最悪。なんなんだ今日は。』

結局水を買って、またベンチに座る。

空をみて、また涙がこぼれる。
目を閉じて、これ以上涙が出ないようにした。

『神様、本当私がなにしたってのよ？こんなひどい仕打ちは初めてだよ。お詫びは宝くじ一等当選くらいでかくなきゃ許さないからね！！』

誰もいない公園でそんな独り言を少しは大きな声で言った。
小さな公園に響いたみたい。

私くらいしかいないからべつにいいでしょ！
なんて思ってたら、隣の自動販売機にチャリンとお金を入れる音。