同居人は有名人《ﾆﾉﾐﾔｶｽﾞﾅﾘ》 (ページ32)

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32、ベッドのなかで。ページ32

ニノ『ねぇ、ちょっと話さない？』

優しい声で言われた。

『なにを？』

ニノ『Aの事をおしえてよ。』

『私の？いいよ。何がいい？』

ニノ『うーん、普段はなにしてんの？』

『OL。派遣だけど。営業事務やってる。』

ニノ『ふーん。楽しい？』

『まあまあ。大変な事が多いけど。』

ニノ『ふーん。じゃ、地元はどこの人？』

『あれ？なんでこっちの人じゃないの知ってるの？』

ニノ『言ってたじゃん。こっちになかいい友達いないって。w』

私の話し、結構覚えてくれてる。
ちょっとうれしい。

『ああ、そか。広島だよ。』

ニノ『いいとこだね。なんでこっちに来たの？』

その質問に少しとまどう。

『なんとなく。』

ニノ『ふーん。』

興味なさそうなのになんでこんなに聞いてくるんだろ？

『眠くないの？』

ニノ『眠くなった？』

『ちょっと。じゃなくて。あんまり興味なさそうなのに話してくるから、眠くないのかなって』

ニノ『興味あるよwあんまり反応されても困るでしょ？』

『んー？そう？』

ニノ『なに？』

『ううん。』

ニノ『寝ようか。』

ちらっと彼を見た。

こっちを向いて笑ってくれる。

ニノ『ねむいんでしょ？』

やさしいな。

『ん。おやすみなさい。』

ニノ『おやすみ』

彼の笑顔を見て、
ゆっくり目を閉じた。