同居人は有名人《ﾆﾉﾐﾔｶｽﾞﾅﾘ》 (ページ26)

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26、答えはページ26

『はい…。お、ねがいします…。』

ドクン、ドクン。
口から出た言葉は合意。

ドクン、ドクン。

ニノ『よかった。犬欲しかったんだよねw』

ニヤッと笑う彼。

『い、ぬ？』

ニノ『さ、フロにでもいこーっと。』

すくっと立ち上がり彼はお風呂にむかった。

脱力。

暇つぶしでしたか。
私の存在は…。

なんか…。

いや、ですよね！

芸能人と少しだけ同居。
お金もかからないし。

美味しい話しだよ。
うん。

だから自分。
ちょっとだけ期待した事は忘れよう。

はーずーかーしーいー！！

転げ回って必死で叫びたい衝動をおさえる。

ひとしきり悶絶したあと、喉が渇く。

冷蔵庫開けていいみたいだし、水をいただこう。

ついでに、テーブルの上も片付ける。
ほとんど飲まなかったビールをもう一口だけ飲んだ。

『にが…。』

そうつぶやいて、キッチンにゴミを持って行く。
ゴミ箱をみて、いったん止まった。

パックのオレンジジュースが捨てられている。

…。
ーー…ニノ『今日冷蔵庫開けた？』

もしかして。

ーー…ニノ『ジュースもあるけど？』

もしかして。

ーー…『わざわざ部屋中ひっくり返して、あげくうちにあったオレンジジュースまで飲んで行ってんの。』

…。
彼の優しさに、涙が溢れた。