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《海×親友》
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「......ねえ君はベストフレンドだと思ってる人に対してそういうことをするの?」
「そういうこと?」
「......そういうこと、じゃん」
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いま私はすっぽりとヤツの腕の中にいる
まあ、当たり前に力は強くて
いきなりの事に私は腰の力が抜けてて
抵抗も出来ないまま、すっぽり、だ。
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「なに?ベストフレンドってハグしない?」
「...多分お互い同意の上だよね」
「男とハグすんのに了解なんか得ないけどね」
「いやそれはノリじゃん」
「これもノリだよ」
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.......ノリ?そんな訳ないじゃん
ノリでそんな抱きしめ方するの?
男友達にこんなハグするの?
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「大体さあ、Aは男女の友情なんて成立すると思う?」
「そっちが言い始めたんじゃん」
「ふーん、」
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ねぇ、海人そろそろ離してって
言いたかったのに
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その為に開いた口は
次の瞬間に塞がれてしまった。
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「...崩しちゃった、ごめんね」
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「ベストフレンド」なんて上手い嘘は
恋に傷付いて傷付いたお互いが
もうその甘い沼にはまってしまわないように
どこか分かりきって吐いたもので
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その方がきっと楽で
君の隣に無条件でいられる口実だったから
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失いたくないのにね、
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「バカだなあ、」
「おれ?」
「...わたしもだよ」
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またお互い引きずりあって恋にハマろうとしてるって
この時はまだ気付かないでいたかった。
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作成日時:2022年4月8日 2時