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《宮×幼馴染》



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「酔いすぎだって、もともと強くないくせに」


「……だってしょうがないじゃん仕事だもん」


「もうこの仕事辞めろよ、見てらんないわ」


「そんなこと海斗が言う筋合いある?」


「ある」


「ないよ」


「今誰の助手席乗ってんの?」



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気がある素振りして、やっぱ俺らって腐れ縁だなーって誤魔化す。


君への気持ちを無かったことにしたくて、少しでも家にいる時間を減らしたくて、はじめた夜の仕事。


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私の気持ちも知らないくせにそうやって

心配してる振りをする。



隣に住んでる君の近くを数秒でも離れたくて働いてるのに、押しかけてきたのそっちじゃん。


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いつもこうやって私ばっかりが心振り回されて悔しい、


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「……変なこといっていい?」


「笑える程度なら」


「わたしすきだよ、海斗のこと」


「は?」


「酔った勢いってこわ、(笑)」


「…」


「うそだよ」



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歩道側に止まった車。

わたしたちを乗せて夜は進む



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こんな簡単に吐き出した“すき”

案外すっきりしなくて言うもんじゃなかったな、


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「…ちょっと頭冷やせ」


「酔ってないよ舐めてんの?」


「ほら飲めってこれ買ったんだから」


「いらない、」


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はあ、って海斗が溜め息をつく。


私に飲ませるのを諦めたのかキャップを捻ってぐびぐび口に水を含んだ



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俯いてた私は気付かなかったけど。



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急に引き寄せられてぶつかりあう額


ずっと触れてみたかった唇、

隙間から冷たいものが流れ込んでくる


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「........っ、......なに」


「.....本当に、毎日心配でどうにかなりそうだから辞めてほしい」


「いらない、心配なんか」


「じゃあ俺も変なこと言う」


「は?」


「俺だけのAでいて」


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.


長い睫毛が目の前を過ぎって

力ない声でうそじゃないよって呟いた、

君の言葉だけが残って離れないまま、わたしも、きみも、瞼を落とした。



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作成日時:2022年4月8日 2時

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