マフラー《Shoma.Uno》 (ページ7)

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発表会は、刻一刻と迫ってくる。

そんな中、昌磨くんとは未だに仲直りできないままだった。

私はスケート靴を履いて、リンクへと向かった。

「…うわっ、さむ…」

やっぱりリンクの中は寒く、持ってきていた上着を羽織った。

エッジカバーを取って、片足ずつリンクに足を入れる。

その時だった。

ﾄﾞﾝｯ

ｶﾞｼｬｯ

「きゃっ」

ｶﾞｷﾞｯ

勢いよく滑ってきていた子と衝突し、そのまま冷たい氷へと打ち付けられた。

痛い、痛い。

ただそれだけが私の頭の中を支配していた。

うっすらと意識がとおのいていくなか、周りのどよめきを感じた。

「先生！！Aちゃんが！」

「うそっ！大丈夫！？」

「Aちゃんっ！」

「きゃあ！血が出てる！！」

私、血が出てるのか。

「Aっ！！大丈夫！？しっかりして！」

私を見て叫ぶ先生を横目に、私はそのまま意識を離した。