トップアイドルは幼馴染～1～ (ページ40)

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「じゃあお大事に」

翔くんの友達に見送られて今は車で帰ってる途中

それにしても院長の息子さんと友達とか

やっぱりお坊ちゃまなんだな

私と家が隣じゃなかったら一生出逢えなかったんだろうな

後部座席からボーッと運転している翔くんを見て思う

「Aちゃんしんどいの？」

バックミラーをチラッと見て心配そうな顔

「ううん大丈夫だよ昨日より楽になったから」

「そっか」

その後も特に何も喋らなかったけど

心地よい音楽が流れていて沈黙も苦ではなかった

それよりもだんだん眠くなってきた

「･･･ちゃん･･･Aちゃん」

「んぁ？」

気付くと翔くんが座席から身を乗り出して

こっちを見ていた

てか今私すっごいおっさんみたいな声出さなかった？

恥ずかしっ！

「ﾌﾌｯ着いたよ」

oh(´・ω・｀)...笑われてしまったよ･･･

「え？着いた？」

窓の外を見るとマンションの駐車場

あれ？ていうことは私

「寝てた？」

「うん気持ちよさそうに」

あーあのまま寝ちゃったのか成程

「歩ける？また支えようか？」

「うーん駐車場は1人で歩くよ

エレベーターまでなら大丈夫だと思うし」

翔くんのマンションって凄いんだよ

エントランスには常に人がいるし

階によって上がるエレベーターが分けられてるんだ

他の階の住人にあまり会わないように出来てる

翔くんの住んでる所は最上階で他の人は住んでないみたい

最初来た時はビックリしたよ

「じゃあ先に行くね」

マンションの駐車場だからって気を抜けないんだよね

誰に見られてるか分かんないし

てか後ろからの視線が凄いんですけど

振り返らなくてもわかるめっちゃ見られてるやん

エレベーターの前に着いて待っていると

翔くんも素知らぬ顔をして隣に立った

そして乗り込もうとすると

「あーすみません乗ります！」

まさかの前方から人が走ってきた

「いやぁ間に合って良かったです」

「そ、そうですね」

ヤバいよぉ！他の人乗り込んできちゃったよ

大丈夫かなと翔くんを見るとジッとその人を見つめて

マスクをとって･･･ってとったぁ！？

「なんでいるの？」

低い声で問いかけた

その人はｸﾌﾌと笑って

「おや、バレちゃいました？」

翔くんに面白そうに答えたそして私の方を向くと

「Aちゃん風邪大丈夫ですか？」

帽子とマスクを外した

「え、あ、和くん！？」