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CASE3-14 ページ43

彼が俺に依存しているのは誰に言われなくとも知っていた。
あいつは俺の言うことなら無条件で信じる悪癖がある。このままじゃあ三日月は幸せになれないだろう。
時間をかけて周りの状況に慣れさせ、自分の生活が一番守りたいものであり、主が最も優先すべきものとしなければならない。

(あいつ、俺が主を裏切ったらついて来かねないし、俺が主を殺せとか言ったら殺しかねない)

こう考えると大分怖いな。
だが、だからといって三日月を責めるわけにはいかない。俺ももう少しメンタルケアを頑張るべきだった。
ブラック本丸から解放された後、ずっと人間の汚い部分を見せつけられ、常に人間に囲まれての四面楚歌。練度1の三日月にとって頼れるのはまさしく俺だけだったのだ。
俺も三日月を放っとくのは夢見が悪かったので助けていたら、こんな事態だ。
もっと、人間はちゃんと信じられるものだと誘導させてあげなければいけなかった。

まあ過ぎてしまったことは仕方がない。
時間をかけて精神の治療をして、他人に依存しなくても生きていけるようにしなければ。
俺は今後どう生きていくかはまだ未定なので、三日月には独立できるようになってもらいたい。

それにしても、と首を傾げる。

「一番謎なの、三日月が主に心開いたことなんだよなあ…」

僥倖ではあったが、理由が分からない。今度聞いておくか。

「手杵や、どうしたのだー?」
「…何でもねぇよー。すぐ行くー」





後書き
御手杵と主だったら戸惑いなく御手杵優先。
これからの生活で変わっていくかもしれないし、変わらないかもしれない。

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作者名:白萩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年10月6日 21時

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