CASE2-9 ページ26
そう言って三日月宗近からネックレスを取ると、勢いよくネックレスを床に叩きつけて足で踏んだ。小さくパキリと音がした気がする。
すると三日月宗近の目の焦点が合ってきたようだ。
「これで媒介は壊しましたが、おそらくまだ術は残っています。こればかりは今すぐには解くことは出来なくて…力及ばず申し訳ありません」
「いーよいーよ。俺三日月とは話したことないからよく分かんねえし」
「…そうですか」
しばらく経って政府側からの説明がされた。
これから刀解か他の審神者の元で暮らすかを選んでもらいたいと。
今すぐの返答は必要無い、しばらく政府施設で暮らしてもらってもいいしこの本丸で暮らしてもいいと。
ちなみに殆どの刀剣がその場で刀解を選んだようで、随分がらんとした。
だが、人間達が本丸の掃除や探索、様々な目的を持って転移ゲートから出入りしており、随分と慌ただしい。
手持ち無沙汰なので残っている刀剣男士の中で、話したことのある一期と和泉守に話しかける。
「あんたら刀解しなくていーのか?」
「…まだ、悩んでいます。もう弟達がまた折れるのを見たくはありません。政府の方たちが良い審神者の元へ送ってくれるとはいえ…」
「まあ、人間なんて信用できねーよな…」
一期、和泉守がげんなりとした様子で返す。
ちなみに、他にも刀解を選ばなかった刀剣はいたが、独断で刀解されたものもいたそうだ。
何故って?要はもう他の審神者の元にはつけないと判断された刀剣だったのだ。
加州清光なんかはだいぶ精神やられていたみたいで怖かった。ひたすらぶつぶつ喋っているのは不気味だったな。
「…正直、刀解を、選ぼうかと思っています。御手杵殿はどうされたいのですか?」
「んあ?俺?俺は戦いてえけど」
「やっぱ"御手杵"って戦い好きなんだな」
「…あー、まあ俺だし」
実際は御手杵ではないが。
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