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11話 ページ13

ジェイドside


僕の朝は、フロイドとAを起こす所から始まります。
厳密に言えば、フロイドは起こさないと平気で授業をサボりますので必ず起こさねばなりません。

Aは、起こすと言うよりは、呼びに行くが正しいかもしれません。

彼も朝が苦手な様でして、僕が迎えに行くまでに起きてはいるのですが、思考回路が止まったかのようにベッドの上でぼーっと座ってるのが日常です。

放っておけば、いつ動き出すのかもわかりません。
なので、眠気まなこのAを連れて、アズールやフロイドと共に朝食を済ますのです。

それが、僕の日課です。

今日も、いつも通りAを呼びに部屋に来たのですが……


「おやおや。」

『…すぅ……』


Aは珍しくまだ夢の中。
睡眠時間がどんなに少なくても、朝は必ず起きてるんですがね。
今日はどうしたものやら。

久々にAの寝ている姿を見て、何故か昔のことを思い出したような気がします。

僕は、Aに命を救って貰ったのです。

というと、Aがヒーロー的に感じるかも知れませんが、彼は僕を死に追いやろうとしたにも関わらず、自らの手で救ったのです。

変な話でしょう?

初めて、Aに会った時、僕達は彼を"シロイルカ"と間違えたのです。
それがきっかけで、僕達は大きな喧嘩を起こし、その時に不慮の事故で、僕は死ぬところでした。

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作者名:雨鯱 | 作成日時:2020年8月29日 21時

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